「私は大丈夫」でも、「助けて」。タトゥーがうつ病について伝えること

ママとパパへ。私は去年うつ病と診断されました。それで今日、私はこのタトゥーを入れました。

アメリカ・オレゴン州のジョージ・フォックス大学に通う、21歳のベカー・マイルズさんの脚のタトゥーには2つの意味がある。

タトゥーは相手からは「I'm fine(私は大丈夫)」と読めるが、自分で上から見下ろすと「Save me(助けて)」と読める。マイルズさんがこのタトゥーを入れたのは、自身が抱えている問題をオープンにするためだという。

彼女が8月24日にFacebookに載せた脚の写真は、9月2日までに33万回以上シェアされた。 そこには、両親に向けたメッセージも書かれている。

(Dear mom and dad, please don’t kill me over this permanent choice. I want you to hear me out.)Today, I am coming out...

Posted by Bekah Miles on Sunday, 23 August 2015

(ママとパパへ、この永久に消えないタトゥーを入れたことを責めないでください。2人に話を聞いて欲しいんです)

今日は、2人がほとんど知らないことについて告白します。私は去年うつ病と診断されました。正直に言えば、それまでずっとうつ病になるのは良くないことだと思っていました。でも実際には、ただ身体が思うように動かなくなっただけでした。

それで今日、私はこのタトゥーを入れました。このタトゥーが持つ意味を表現するのに、脚はぴったりな場所だと思います。周りの人たちからは「I'm fine(私は大丈夫)」と読めますが、私からは「Save me(助けて)」と読めます。

タトゥーをしている人は、周りの人には大丈夫そうに見えているけれど、本当は、その人は全く大丈夫ではない。幸せそうに見える人でも、実は何かを抱えて闘っているのかもしれない。そうタトゥーは思い出させてくれます。

うつ病とは理由もなく悲しい気持ちで過ごす日々です。

うつ病だと毎朝ベッドから出られないと感じます。

うつ病だと寝過ぎてしまうか、反対にほとんど眠れなくなります。

うつ病は決して終わることのない宿題です。ただ、できないと感じるのです。

うつ病だと本当に何でもないことで落ち込みます。

うつ病だと食べ過ぎてしまうか、ほとんど食べられなくなります。

うつ病は、すべてがうまくいっていても打ちのめされ、夜に泣いてしまうことです。

うつ病は、いつも胸に持ち歩く50ポンドの重りです。

うつ病だと常に気が散ってしまいます。3分経つと自分の考えを信じられなくなるから、SNS・テレビゲーム・映画・テレビ・仕事に目を向けてしまうのです。

うつ病だと体を思うように動かせないので、友人関係に悩まされます。

うつ病は、自分自身を傷つける考え方や行動です。

うつ病は、幸せだと感じなければいけないときに自分がなぜこんなに価値がないのかわからず流す涙です。

うつ病であると打ち明けるのはとても難しい。自分が傷つきやすいと感じるのは耐えがたいから。でも話すべきことなのです。精神疾患は深刻な問題なのに、世の中ではとても恥ずかしいものだと考えられています。私たちは肉体の健康にはとても気を使うのに、精神面にはそれほど気を使いません。精神疾患になるかならないかは選べることではなく、誰にでも起こりえます。こんなに大きい問題なんだから、みんなで話し合いませんか?

そう思ってこのタトゥーを入れました。タトゥーは自分自身のうつ病との闘いについて話すきっかけとなり、うつ病について知るのが大事だと気付かせてくれます。多くの知り合いが、実はうつ病や不安神経症などの精神疾患で苦しんでいると知ったらきっと驚くでしょう。私はそのうちの一人ですが、誰かを救うことはできます。私が本当に望んでいるのはそのことです。

だから心理学に興味を持っているのかもしれません。私と同じように感じている人を助けたいのです。本当につらいことだから。誰にもこんな思いをさせたくありません。

「深い悲しみにある人々は、いつもそのつらい体験を、人を喜ばせることに変えようとしている。自分に価値がないと感じることがどんなにつらいか知っているから、他の人にそんな思いをさせたくないのだ」-- ロビン・ウィリアムズ

マイルズさんはメッセージの最後にこう綴っている。

「私の闘病を支えてくれている人たちに感謝しています。私が今ここにいるのは、みなさんのおかげだから」

この記事はハフポストUK版に掲載されたものを翻訳しました。

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