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看護師トレイシー・カルフーンさんとパートナーのセラピー犬「JJ」は、オレゴン州オールバニにあるサマリタン・エバーグリーン・ホスピスで働いている。
プライバシー上の理由から、カルフーンさんとJJが患者の働く姿を見ることはほとんど出来ない。そのため、彼らがある女性患者を看護しているこの映像はとても貴重だ。
動画では、女性患者がJJの頭を撫でながら、詩の朗読に耳を傾けている。
カルフーンさんによると、この患者は80代から90代で詩が大好きな女性だった。彼女は激しく転倒したことが原因で危篤状態にあったが、見舞客はほとんどこなかった。動画は、女性の病室をカルフーンさんとJJが訪れた際に撮影されたものだ。
「私はたいてい患者の枕元に座り、JJはベッドの上に乗ります」とカルフーンさんはハフポストUS版に話してくれた。「この女性はほとんど反応がありませんでしたが、JJの動きには少しこたえてくれました」
翌日、女性患者は亡くなった。
この動画は、私たちに「死」とは何かを考えさせてくれる。そして看護師やセラピー犬が、少しでも楽に死を迎えるために手助けをしていることがわかる。1年半前に撮影されたものだが、なぜか今になってインターネット上で広まっている。
「私の仕事は人生の終わりを迎えるための助産師だと考えています」とカルフーンさんは言う。「ほとんどの仕事は、誰もいない場所でするものです」
JJは、カルフーンさんとともに1日12時間働いたあと、自宅に戻ってカルフーンさんの夫とじゃれあってくつろぐそうだ。「JJは、夫が大好きなんです」とカルフーンさんは話した。
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「JJは夫の近くではいつもはしゃぎ回っているので、彼はJJがホスピスで静かにしているなんて想像もできないようです」
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JJのFacebookページでは、彼女自身のことやセラピードッグについてもっと詳しく紹介している。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:佐藤卓/ガリレオ]
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