アメリカ南部バージニア州モネータで8月26日にテレビ生放送中に起きた発砲事件で、殺害された地元テレビ局「WDBJ」のリポーター、アリソン・パーカーさん(24) の父アンディさんが「必要とあれば個人的に銃規制問題の活動家になる」と語り、政治家に銃器保持を規制強化を求めている。
「私が銃規制のジョン・ウォルシュにならなければならないとしたら、憲法修正第2条 (個人による銃器保有・所持権利を保障) について活動することになります。腰抜けで、全米ライフル協会(NRA)に守られている政治家を腕ずくで問題に目を向けさせて理解させる。適切な法律を作れば、いかれた人間は銃を持てなくなります。そんなに難しい話ではありません」と、パーカーさんはCNNのニュース番組「ニュー・デイ」のインタビューで語った。
ジョン・ウォルシュとは、1981年に息子のアダムくん(当時6歳)が誘拐殺害された後、犯罪者の追跡番組「アメリカズ・モスト・ウォンテッド」の司会者となり、犯罪被害者の権利擁護者となった人物だ。
アリソン・パーカーさんは、バージニア州ロアノークにあるWDBJのジャーナリストだった。26日朝、パーカーさんとカメラマンのアダム・ワードさん(27)は、生放送中に射殺された。警察の調べで、銃撃したのはWDBJのリポーターだったヴェスター・リー・フラナガン容疑者と特定された。フラナガン容疑者は、銃撃の様子を撮影し、その映像をSNSに投稿していた。
通常、銃乱射事件が起こると、警察は哀悼の言葉は述べるが、銃規制などの法的処置を求める声は無視する。時期尚早であり、今はまだその時ではないという理由だ。しかし、毎週のように銃乱射事件が発生していることから、こうした反応は、実質的に問題を永久に先延ばししているにすぎない。
パーカーさんは27日、「国はただ傍観して被害者家族を悲しませるだけではいけない」と語った。何らかの法的規制を求めている。
「自治体から州、国家レベルに至るまで、政治家は問題を先送りしています。ただ先へ先へと延ばしているだけです。これ以上、そんなこと続けていてはいけません」とパーカーさんは述べた。
バージニア州選出のテリー・マコーリフ議員(民主党) は26日、パーカーさんに電話した。パーカーさんは、自分はこの問題の「活動家」になるとマコーリフ議員に伝えた。
「NRAがどう出るかは分かっています。簡単に想像がつきます。こう言うでしょうね。『あー、なるほど、でも2人が銃を持っていたら、こんな結果にはならなかったでしょう』」と、パーカーさんは語った。
「いいですか。アリソンとアダムさんが腰にAK-47を巻いていたとしても、結果は同じです。2人は、銃撃される危険に気づけませんでしたから。ですから、NRAの議論は聞きたくありません。結局、どういうことになるか分かりきっています。だから、私は立ち向かいます」
パーカーさんは26日夜、FOXニュースに対し、銃購入時の身元調査強化などの処置に反対する「恥ずべき議員たち」と対決する用意があると述べた。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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