射殺したライオンに寄りかかってゲームをする子供の写真に、非難が集まる

「この子を責めるのではなく、同情してください。子供たちは、こんな育てられ方をしているのですから」

アメリカ人ハンターのアレン・タープリー氏は、当時7歳と9歳だった彼の息子たちが自分たちの手で射殺したとみられるライオンの死骸と一緒に写っている写真を投稿したことで、現在ネット上から非難されている。

タープリー氏が投稿した写真の1枚には、7歳になる彼の息子が、ライフル銃を片手にライオンの死骸の横でポーズを取っている姿が写し出されている。

この画像はすでに削除されているが、ニューヨーク・デイリーニュースによると、「7歳の息子、初めてのライオンと」という見出しがつけられていた。

もう1枚の写真には、彼の9歳の息子がライオンの死骸と一緒に写っている。

これらの写真は、2014年7月に投稿されたものだ。アメリカ人歯科医のウォルター・パルマー氏がジンバブエの有名なライオン「セシル」を射殺して首を切り落としたことに非難が殺到するよりも前の話だ。この投稿を、趣味のハンティングに反対するFacebookグループ「We Will Not Be Silenced About Hunters」(猟師たちには黙っていない) 」が最近発見し、ソーシャルメディアでシェアした。

このグループは、ライオンの死骸に寄りかかり、タブレットで遊んでいる子供の写真をシェアした。

「この子を責めるのではなく、同情してください。子供たちは、こんな育てられ方をしているのですから」

この写真がタープリー氏の子供なのか、それとも、彼とは無関係の狩猟に係わった別の子供の写真なのかははっきりしない。また、批判の的になっている「トロフィーハンティング」(合法的に趣味として行う野生動物の猟)に子供が参加したのかどうかも不明だ。

「子供が平気でこの動物の死骸に寄りかかり、デジタルゲームをしているなんて本当に恐ろしいことです」団体のスポークスマンは、デイリーニュースにこう語った。

しかし、狩猟賛成派のグループ「Game Animals of the Past and Present 」(昔と今の狩猟動物) は、子供がライオンに寄りかかっているこの写真を共有し、このように記載した。「この雌ライオンを近距離で追跡して撃った大物の狩人のように、この9歳の男の子も狩りを休憩してタブレットゲームをプレイしています。父親はとても鼻が高いでしょうね」

(IMPORTANT Pls share)- WWNBSAH in the UK PAPERS - Good folk, here is a chance for YOU to have YOUR say . We exposed...

Posted by We Will Not Be Silenced about Hunters on Tuesday, August 18, 2015

タープリー氏は、これらの画像とTwitterアカウントを削除したが、「非難する人たちは分かっていない」と、デイリーメール紙に対し狩猟を正当化する発言をした。

「虐殺されてプランド・ペアレントフッドに体の一部を売りさばかれる人間や赤ん坊のことは気にしないくせに〔訳注・妊娠、出産の支援を行うNPO「プランド・ペアレントフッド」が、中絶した胎児の臓器を売買していたという問題〕、動物1匹が殺されただけで非難してくる」。タープリー氏は、ウェブサイトにこのように書いた。「プランド・ペアレントフッドが赤ん坊の一部を売りさばいてもメディアは炎上しないのに、1頭のライオンが殺されただけで騒ぎ出すのです」

また、タープリー家では、もう狩りをする余裕がなくなったので、狩猟は辞めたとも述べた。

トロフィーハンティングの写真を晒して非難するFacebookグループ「アニマル・シェイム」は、2人の幼い子供がライオンを殺せるくらい、トロフィーハンティングは簡単にできてしまうものだと述べた。

「アニマル・シェイム」は、Facebook上に次のように投稿した。

トロフィーハンターに殺されるライオンの多くは、捕獲飼育されているため、人間を恐れていません。多くのライオンは、住処である小さな囲いから、射殺するために広大な空き地に出された時点で、その日に与えられた麻酔薬からまだ完全に目覚めておらず、混乱状態にあります。こうしたライオンたちが撃たれる時には、多くの銃が彼らに向けられています。つまり、ライオンが近づいてくると集中砲火で銃弾が浴びせられますから、ハンターたちに危険はほとんどないのです。

ライオン、トラ、ジャガー、チーター、ヒョウ、その他の野生大型ネコ科動物の保護を願う人は、ナショナル・ジオグラフィックのBig Cats Initiative (大型ネコ科動物イニシアチブ) の支援できる。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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