枯れて茶色くなった芝生は家の外観を悪くするだけでなく、住民たちに干ばつのひどさを思い出させて暗い気持ちにさせる。ロサンゼルスに住むマルガリータ・オデルバーグさんは、「干し草のような芝生を見ると気が滅入ってしまいます」と、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に語っている。
芝生を塗る方法以外にも、サボテンや多肉植物など乾燥に耐えられる植物を代わりに植えたり、人工芝に替えたりする手段もある。しかし、人工芝は1平方フィート(約30センチ角)あたり5〜20ドル(620〜2500円)もかかるため、オデルバーグさんを含む多くの人たちが芝生を塗る選択肢を選んでいるのだ。
芝生を塗ることのデメリットは、大半の芝生塗料が3〜6カ月しかもたないため、一時的な解決策にしかならないということだ。しかし、金額はリーズナブルだ。1平方フィート(約30センチ角)あたり25〜35セント(30〜43円)なので、平均的な庭の広さの500平方フィート(約46平米、畳28畳分)であれば、175ドル(約2万1千円)ほどですむ。
ハフポストUS版は、このビジネスに携わる業者の一つサクラメントの「エキストリーム・グリーン・グラス(Xtreme Green Grass)」社に話を聞いたが、競争が激化しているようで詳しい情報を公開してくれなかった。
「ビジネスはうまくいっていますが、競合他社が多すぎて、詳しくはお話しできません」と、エキストリーム・グリーン・グラス社の代表は話している。
人工芝ではなく、天然芝を残すことのもう一つの利点は、温度の上昇を抑えることだ。人工芝は周囲の温度を上げてしまうが、天然芝は周囲を「冷やす」効果があるのでヒートアイランド現象を抑制して節水につながるということがわかっているのだ。
カリフォルニア大学リバーサイド校の科学者、ジェームズ・ベアード氏も「自然の芝生を取り払ってしまうと、気温はその分上昇してしまいます」とロサンゼルス・タイムズ紙に語っている。
日本で芝生を塗ることはあまりないかもしれないが、自分でもやってみたい人たちのために、芝生用塗料を販売する「ローンリフト(LawnLift)」社が紹介する塗布方法をお伝えしよう。ローンリフト社の塗料は、女性の化粧品に含まれているものと同じ原材料から作られているが、芝も化粧と同じように、美しく塗るためには細やかな技術が必要とされているようだ。
- 小さなスペースに十分に塗料を吹きかけて、好みの色合いかどうかを確認する。色が濃すぎたら水を加えて薄める。色が薄すぎたら塗料を足す。
- できるだけ細かな霧状になるようスプレーを調整し、輪を描くようしてスプレーすると、自然な感じが出る。スプレーは芝生から15センチほど離す。
- 芝生の隅を染める時は、小さめのハンドスプレーを使う。窓拭き用洗剤やヘアスプレーくらいの大きさのものがいい。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:遠藤康子/ガリレオ]
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー