戦争や差別など人類が犯してきた愚かな行いを写真とともに編んだ書籍「百年の愚行」と、その続編「続・百年の愚行」。ともにロングセラーとなっているが、本をきっかけに愚行を少しでも拡大しないための対話の場を実現しようと、東京都千代田区のアートセンター「3331 アーツ千代田」で8月20日(一般公開は8月22日)から9月27日まで展覧会を開催する。20世紀から21世紀までの愚行を象徴する写真を紹介、リアルタイムで世界や日本の動きをダイナミックに感じられる展示を企画しているという。
■戦争や差別、テロなど愚かな行いを象徴する写真を展示
「百年の愚行」は20世紀の人類の愚行をテーマに100枚の写真と文化人類学者の故クロード・レヴィ=ストロース氏らの寄稿などで構成されている書籍で、2002年に刊行以来、長く支持を得ている。その続編で、2014年に刊行された「続・百年の愚行」は、21世紀に入って起きた「9.11」のテロや「3.11」による福島第一原子力発電所の事故など、いまだ止むことのない愚かな行いに焦点を当てている。
「百年の愚行展」では、これらの書籍から選定された写真を展示。リアルタイムで世界や日本の動きが感じられるような、実物展示と映像展示を考えているという。読者一人ひとりがアクションし、人類が愚行をこれ以上、犯さないための「対話の場」にしたい考えだ。
会期中は展示のほか、積極的にトークライブを実施。企画を手がける一般社団法人「Think the Earth」理事で、プロデューサーの上田壮一さんは、「日本においては私たち自身の未来と大きな関係がある安保法案の行方が重大な局面を迎える夏となります。自由な言論に対する圧力も日に日に増していっているように感じます。タイムリーな内容のトークライブを仕掛けていきたいと思っています」とコメントしている。
また、「続・百年の愚行」の書籍刊行のため、クラウドファンディングが行われ、目標300万円を達成している。また、今回の展覧会でも、8月6日午後11時まで、クラウドファンディングで展覧会への寄付を募っている。支援した人には、金額に応じて、オープニングイベントや展示期間中のトークライブへ無料招待、限定印刷された「百年の愚行」オリジナル複写版などがプレゼントされる。
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