マイクロソフト社の共同創設者で慈善活動家のビル・ゲイツ氏は、環境問題に積極的に取り組む姿勢で知られている。そのゲイツ氏が、革新的な再生可能エネルギー技術を生み出すために、今後5年間で最大20億ドル(約2450億円)を投資することを明らかにした。
「温室効果ガスの上昇を抑えるために、革新的なテクノロジーを育てたい」とイギリスのフィナンシャル・タイムズ紙のインタビューでゲイツ氏は話している。
そして、太陽光発電などの再生可能エネルギーは普及しつつあるが、それでも現在の技術にはまだ欠点があると指摘している。たとえば太陽光発電は晴れた日の日中にしか電力を供給できない。「現在の技術は必要なすべてのエネルギーをまかなえるレベルになく、日光が十分ないときや風が吹いていない状態でも、長期間にわたって電気を蓄えられるような蓄電技術もありません」とゲイツ氏は語っている。
一方で、今回の再生可能エネルギー支援の姿勢とは矛盾するようだが、ゲイツ氏が設立した「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」は、化石燃料を扱う企業を支援していることを批判されてきた。
2013年の納税申告書から、ビル&メリンダ・ゲイツ財団がBPなどの化石燃料関連企業に14億ドルを投資していることが明らかになっている。
石油王のジョン・ロックフェラーが設立した慈善団体「ロックフェラー兄弟財団」は、化石燃料への投資をやめることを2014年9月に発表したが、今のところビル&メリンダ・ゲイツ財団基金に同じような動きは見られないとイギリスのガーディアン紙は伝えている。
気候変動問題への取り組みは国レベルでも進んでいる。たとえばノルウェー議会は、政府の年金基金が化石燃料関連企業へ投資することをやめる法案を、2014年9月に可決した。
また、世界全体で再生可能エネルギーへ投資する額は、今後四半世紀で数兆ドルに達すると見られている。再生可能エネルギー分野は、今後投資先としても成長を続けそうだ。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]
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