仕事をさぼって猫動画を見ている人(とその上司)に朗報だ。猫動画を見ると仕事がはかどるということが研究で証明された。
心理学の学術雑誌『Computers in Human Behavior』誌に掲載された論文によれば、猫動画をみると元気が出るうえ、ネガティブな感情がなくなるという。そのため、「仕事をさぼって猫の動画を見ても、感情面でのプラスの効果があるためその後に仕事がはかどる」と、論文の執筆者でアメリカ・インディアナ大学メディア学部のジェシカ・ガル・マイリック准教授はプレスリリースで述べている。
というわけで、まだオフィスに残っている人のために、猫動画をみながらこの研究成果をご紹介しよう。
おもしろ猫動画 1
今回の研究でマイリック准教授は、約7000人の猫動画を見る習慣や、見る前と見た後の感情の変化について調べた。
その結果、ほとんどの人が猫の動画を見ると気分がよくなると答えた。「多くの人が、ネットで猫の動画を見た後は、前向きな気持ちになって意欲がわいてくるほか、不安や怒りも和らいだと答えました」と、マイリック准教授は地元メディアの「Indiana Public Media」の取材で述べている。
一方で、猫動画は仕事中や勉強中など、嫌なことを先送りしたい時に見ていることが多いということも分かった。しかし、やるべきことを先送りして罪悪感を感じても、猫動画を見て気分が良くなることの方が罪悪感を上回るということも分かっている。
また、猫動画はわざわざ探して見るものでは無いようだ。回答者の4分の3が「偶然見つけた猫の動画を見ている」と回答している。YouTubeなどに多くの猫動画があふれていることを考えると、これは驚きではないかもしれない。
シンクタンク「ピュー研究所」の調査によれば、オリジナルの動画を公開しているYouTubeユーザーのうち、約45%がペットなど動物の映像を投稿している。そしてそのうちの多くが猫だ。
2014年にYouTubeで公開された猫の動画は200万本で、視聴回数は合わせて260億回にもなった。これは単独で視聴回数が最も多いカテゴリーだったという。
今では猫動画があふれるYouTubeだが、2005年に開設された時には、猫動画が投稿されるまでには丸1カ月かかったそうだ。ちなみにその動画は、YouTubeの共同設立者であるスティーブ・チェン氏が投稿したこの動画だ。
マイリック准教授は、プレスリリースで次のように述べている。「猫の動画について調べることは、学術的にあまり重要なことではないと思うかもしれせん。けれども猫動画がインターネットで最も人気のあるコンテンツの1つであることを考えると、ネットの影響力を理解する上で、猫は無視できない存在です」
ちなみにマイリック准教授自身は、ネットで猫の動画ではなく飼い犬のパグの動画を公開しているという。
おもしろ猫動画 2
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:湯本牧子/ガリレオ]
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