2001年3月、アフガニスタンにあるバーミヤン遺跡の2体の大仏が、イスラム過激派組織タリバーンの手によって破壊された。その大仏が2015年6月6・7日の週末、3Dプロジェクションマッピングでよみがえった。
大仏は約1500年前にバーミヤン遺跡の崖に彫られたもので、高さがそれぞれ55メートルと38メートルあった。しかし、タリバーンが「偶像崇拝はイスラム法に反する」として大仏を破壊し、瓦礫のまま10年以上も放置されてきた。
その大仏をプロジェクションマッピングで蘇らせたのは、中国のドキュメンタリー映像作家、ジャンソン・ユー氏とリヤン・フー氏だ。アメリカのオピニオン雑誌「アトランティック誌」によると、ふたりはユネスコ(国際連合教育科学文化機関)とアフガニスタン政府から正式な許可を得てバーミヤン渓谷を訪れた。
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プロジェクションマッピングが始まると、かつて仏像が立っていた崖の空洞は、3Dの光によって満たされた。事前に宣伝していなかったにも関わらず、150人以上の人が集まってこの光のスペクタクルを見守ったとアトランティック誌は伝えている。
2001年に大仏が破壊された後、タリバーンに対して国際的に激しい非難が巻き起こった。その後2003年にバーミヤンは危機遺産に登録されたが、ユネスコや、考古学者、アフガニスタン政府は、大仏を修復すべきかどうかについて、いまだに意見をまとめることができていない。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:水書健司/ガリレオ]
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