スター・トレックのファンなら一度は乗ってみたいであろう宇宙船「USSエンタープライズ」が、中国の福建省にある。
といっても本物ではなく、これは中国の大手ゲーム会社「ネットドラゴン・ウェブソフト社」の本社ビルだ。同社の創設者で、中国最大の検索エンジン「バイドゥ」の取締役も務める劉徳建氏(43歳)が、総額6億元(約118億円)を投じて建設した、とウォール・ストリート・ジャーナル紙が伝えている。
知的財産権の侵害で訴えられるのではないかと心配になるくらいエンタープライズ号にそっくりの建物だが、ゲーム関連のニュースサイト「IGN」によると、この建物は、スター・トレックの制作・著作権を保有する「CBS」から正式に許可を得て立てられたという。CBSに建設許可を申請した時の様子を、ネットドラゴン社はウォール・ストリート・ジャーナル紙にこう話している。
「建設許可を求められることはCBSにとっても初めてのことだったようで、最初は冗談だと思われました。法的書類を送って初めて、USSエンタープライズ号にそっくりの建物を作りたがっている人が中国にいるんだということを分かってくれたんです」
USSエンタープライズにはいくつかのモデルがあるが、実際に作られたのは、1990年代後半~2000年代前半にかけて公開された劇場版「ネクスト・ジェネレーション」シリーズに登場したUSSエンタープライズ号だ。
USSエンタープライズ号そっくりのビルを建てるほどの資金がある人はなかなかいないが、USSエンタープライズ号を作ろうとするスター・トレックファンは他にもいる。そういったファンの多くが試みるのが、部屋をUSSエンタープライズに改造することだ。いまや世界中に広がるUSSエンタープライズルームをいくつかご紹介しよう。
1. イギリス
これは、イギリス中部のレスターシャー州にあるアパートだ。この部屋は現在売りに出されているという。ただ、部屋の持ち主が退去した理由が児童ポルノ関係の罪で捕まったため、と聞くと購入をためらってしまうかもしれない。
2. アメリカ
インターネット王で、コミュニティサイト「フレンドファインダー」の最高経営責任者(CEO)を務めていたマーク・ベル氏も、大のスター・トレックファンだ。彼が2014年に3500万ドル(約44億円)で売りに出したフロリダ州のスタートレック風の豪邸は、USSエンタープライズ号のブリッジ内を再現したようなホームシアターを完備している。
3. カナダ
ケベック州ノートルダム・デ・プレーリーに住むライン・レインヴィルさんは、約3万カナダドル(約299万円)かけて、自宅の地下をUSSエンタープライズ号のブリッジのように改装した。
この記事はハフポストカナダ版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:湯本牧子/ガリレオ]
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