『そして父になる』などを手がけた映画監督の是枝裕和さん(52)が6月4日、同日発売の週刊文春が掲載した「是枝監督がカンヌ、くまモンパーティーに怒った!」の記事に対して、自身のブログに「怒ってます。」と題するコメントを掲載した。
週刊文春は、最新作「海街diary」をカンヌ映画祭に出品した是枝さんが、映画祭期間中の5月18日に行われた経済産業省後援の日本文化PRパーティーを欠席したと報道。その理由として、日本がこのパーティーを含めた一連のイベントで紹介したのが、くまモンやミニフィギュア「コップのフチ子」など映画と関係のないものばかりで、是枝さんがその演出方法に賛同できないためだ、と伝えている。
この記事に対して、是枝さんはブログで、文春に送ったメール全文を掲載するとともに反論。文春の記者からの取材を1度は断ったものの再度依頼があり、「映画への公的助成を考える趣旨の内容だった」ために返信したところ、そのメールの一部が無断で引用されたと指摘。是枝さんは「取材は再度お断りしたつもりでしたが、にもかかわらず、この返信メールの一部を引用して記事は書かれました。もちろん引用されることは全く事前に連絡はありませんでした」とし、さらに次のように記している。
パーティーに参加していない人間が、批判することは、主催者にとっては不愉快でしょうし、僕は、この件に関しては当事者でもあるので、底の浅い批判に終始し、単純な揶揄になりたくないと思い、自分としては誠意を持って返信したつもりでいましたが、どうも真意は受け止めてもらえなかったようです。
少なくとも紙媒体では、メールの一部をこのような形で引用したいと思うのだが?という連絡が事前にあってしかるべきだと思うのだけど、違うかな?最早、感覚はリツイートと同じなんでしょうか?
記者に、その旨メールしたところ、『「取材を申し込んだところ、こういう返事があった」としてその文面を紹介するのは、取材活動の一環だと考えて』いる、とメールの返信がありました。
(2015年6月4日 怒ってます。 | MESSAGE | KORE-EDA.comより 2015/06/04)
是枝さんはコメントの最後に「記事は『もっと怒ったほうが良さそうです』とまとめられていますが、今、僕の中にある怒りと落胆は、パーティーに対するものではありません」と締めくくられている。
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