トランスジェンダーを告白したブルース・ジェンナーことケイトリン、雑誌「ヴァニティ・フェア」の表紙に

ジェンナーは、バイセクシュアルの世界的な写真家アニー・リーボビッツが撮影した写真で雑誌「ヴァニティ・フェア」7月号の表紙を飾っている。

4月、ABCテレビのトーク番組「20/20」に登場した、元オリンピック金メダリストで女優キム・カーダシアンの義父ブルース・ジェンナーは、司会のダイアン・ソーヤーとのインタビューの中で、自分がトランスジェンダーであることをカミングアウトした。5月、特別番組『Keeping Up with the Kardashians』の中で、65歳のジェンナーは、性別適合(性転換に代わる言葉)について、家族と交わしたとても個人的で、時に難しい会話の内容を紹介した。今、ジェンナーは、女性名のケイトリンで世に出ようとしようとしている。

ジェンナーは、バイセクシュアルの世界的な写真家アニー・リーボビッツが撮影した写真で雑誌「ヴァニティ・フェア」7月号の表紙を飾っている。雑誌内の特集記事は、自分は女性であるというジェンナーのカミングアウトから始まる。

FacebookTwitterで「ヴァニティ・フェア」の表紙写真をアップしてから30分ほどで、フォロワー数は6万人も増加した。ジェンナーは、Twitterで次のように反応している。

長いこと辛い思いをしてきましたが、本当の自分になれてとても幸せです。ケイトリン、この世界にようこそ。あなたに自分自身を知ってもらいたくて待ちきれません。

記事の中で、ジェンナーは3月15日、顔を女性化させるための10時間にわたる性的適合手術を受けたと明かしている。その時のことを振り返り、「何てことをしちゃったの? 自分の体に何てことをしちゃったの?」と考えていたと語った。ありがたいことに、その後、そう思ったことは一度もないそうだ。ジェンナーは、「ヴァニティ・フェア」のインタビューでこう語った。「この秘密を抱えたまま何もしなかったら、死に際に、ベッドの上で『人生を完全に棒に振ってしまった。自分自身に向き合うことなく終わってしまった』と考えながら横たわっていたことでしょう。そんなのは嫌だったのです」

ジェンナーの表紙とインタビュー記事は、まだ始まりに過ぎない。ジェンナーは、エンターテイメントサイト「E!」で2015年7月から8回にわたって掲載されるドキュメンタリー記事で、自分の体験を公表するつもりだ。カーダシアン家の一員として20年以上過ごし、このカミングアウトがただの売名行為にすぎないという批判があることも十分に理解しているが、それは「本当に馬鹿げている」という。

「『あら、あの人が馬鹿げたリアリティー番組をやってるわ。お金が欲しいのね。こんなことやってる、あんなことやってる』ってね。でも、私はお金のためにカミングアウトしているのではありません」ジェンナーは「ヴァニティ・フェア」にこう語った。「私は、自分自身の魂を救済するため、そして同じように苦しむ他の人たちのためにカミングアウトしているのです。お金を稼げるなら、間違っても私はバカではありませんよね。(私には)家など何でも買えるだけのお金があります。そんなことのために口実を作ったりしませんよ。ええ、これはビジネスです。ですが、テレビ番組のために性別を変えたりしますか? まあ、やめましょう。そんな人にどう思われても気にしません」

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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