FIFA総会で演説を行うブラッター会長 (Photo credit should read FABRICE COFFRINI/AFP/Getty Images)
国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件をめぐり、ゼップ・ブラッター会長は5月28日にスイスで行われた総会の冒頭で演説を行い、「私にはFIFAのイメージを回復させる責任がある」と述べ、ミシェル・プラティニ欧州サッカー連盟(UEFA)会長らかの辞任要求を拒否した。ロイターなどが報じた。
FIFAはこれまでのワールドカップの招致や放映権をめぐり、1990年代はじめから現在までにメディアや広告会社などから総額1億5000万ドル(約186億円)以上の贈収賄があったとして、アメリカ司法省から副会長の2人を含む14人が起訴された。スイスのチューリヒでジェフリー・ウェブ副会長ら7人が逮捕され、ジャック・ワーナー元副会長もトリニダード・トバゴで身柄を拘束された。2010年のワールドカップ南アフリカ大会では、南アフリカから1000万ドル(約12億4000万円)の賄賂を受け取ったという。
チューリヒで行われたFIFAの定例総会でプラティニUEFA会長が記者会見し、総会前にブラッター会長に直接辞任を求めたと話した。プラティニUEFA会長は「FIFAの未来のために身を引いてほしい」と頼んだが、ブラッター会長は「総会直前だからもう遅い。もう少し前だったら可能性はあった」と拒否したという。
FIFA総会で会見を行うプラティニUEFA会長 AFP PHOTO / FABRICE COFFRINI (Photo credit should read FABRICE COFFRINI/AFP/Getty Images)
29日には会長選が行われ、ブラッター会長は5選を目指す。ブラッター会長は「汚職事件の責任は私にあるという人もいるが、関係者全員を監視することなどできない。サッカーとFIFAの評価をこれ以上地に落としてはならない」と、自らの責任を否定し、続投に意欲を示した。
対抗馬のヨルダンのアリ王子は「世界中のサッカーファンの自信を取り戻すリーダーシップが必要だ」と体制の刷新を訴えた。プラティニUEFA会長も会見で「最低でも欧州の45、6票はアリ王子に入る」と述べ、UEFAの大半がアリ王子を支持すると明らかにした。
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