Imperfect from Keith Heyward on Vimeo.
アメリカの環境保護団体「天然資源保護協議会」の報告書によると、アメリカでは年間で推定270万トンもの野菜や果物が、「形が悪い」という理由で捨てられている。これは全体の農産物の2割以上を占める量だ。
この「形が悪い」農産物の廃棄量を減らすプロジェクトがある。カリフォルニアを拠点として活動する「Imperfect」だ。農家から集めた形の悪い旬の野菜や果物を契約者の自宅に毎週配達するプロジェクトで、資金はクラウドファンディングで調達する。
2015年5月には目標金額3万5000ドルを達成し、2015年夏からカリフォルニア州のオークランドとバークレーでサービスを開始する予定だ。
このプロジェクトを通して、農家は本来なら廃棄していたはずの農作物から利益が得ることができる。また、届けられる野菜や果物は、店頭で売られているものに比べて3~5割ほど安いにもかかわらず味はまったく変わらないと保証されており、契約者にとっても利益になる。
プロジェクトを進めるクラウドファンディングのIndiegogoは「形の悪い野菜や果物を消費することで食品の廃棄量を減らすことができ、食品が腐る時に発生する温室効果ガスから環境を守ることができます」と、サイト内で説明している。
Imperfectに似た取り組みは他にもある。たとえば、食品廃棄を減らすキャンペーンを展開しているEndFoodWaste.orgが手がけるプロジェクト「Ugly Fruit & Vegetables」は、形が悪く値段の安い農産物を提供する業者のリストをウェブサイトに掲載して、見た目が悪い農産物を世界規模で支援している。
私たちは子供の頃から「外見で中身を判断してはいけない」と教えられてきたが、これは食べ物にも当てはまる。形の悪い農作物は美味しい食事に変身する。スムージーの果物や、オムレツに入っている刻み野菜の元の形を誰が気にするだろう。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:湯本牧子/ガリレオ]
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー