過激派組織IS(イスラム国)に制圧されたシリア中部の都市パルミラで、5月20日以降少なくとも400人の住民が殺害されたとシリア国営テレビが報じた。イギリスの「ガーディアン」紙によると、大半は女性や子供だという。
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イギリスのテレビ局「スカイニュース」によると、パルミラ市内の通りには多くの死体が散乱し、いくつかは首が切断されているという。
イギリスの「インディペンデント」紙によると、殺害された住民の中には、パルミラ市立病院の看護部長とその家族全員を含む国家公務員が数多くいる。
ISはネット上に動画を公開し、兵士が政府庁舎を捜索したり、掲げられているアサド大統領の肖像画を引きずり下ろしたりしている様子を伝えた。
パルミラは人口およそ5万人で、ダマスカスの北東約230キロの砂漠地帯にあり、古代ローマ時代の神殿跡や列柱、円形劇場などが残り、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産(文化遺産)に登録されている。ISは制圧した20日以降、パルミラ遺跡の城壁にISの黒い旗を掲げている。これまでのISの行動から、パルミラ遺跡も破壊される恐れがある。
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