フロリダ在住のメリッサ・ドームさんは2012年始め頃、元交際相手から残虐な暴行を受けた。彼女を救ったのは、一人の救急救命士だった。
救急救命士のキャメロン・ヒルさんは2012年1月、メリッサさんが元交際相手に30回以上刺された時、最初に救急対応し、彼女を助けた人のうちの1人だった。
回復後、デートDVと家庭内暴力防止の活動で評価されたメリッサさんは、5月11日夜に行われたタンパベイ・レイズ対ニューヨーク・ヤンキース戦の始球式でボールを投げるよう招待されていた。そして始球式は彼女が想像していたよりずっとエキサイティングなものとなった。
彼女が渡されたボールには、キャメロンさんの字でこう書いてあったからだ。
「僕と結婚してくれますか」
メリッサさんはCBSニュースに、凄惨な暴行を受けた夜のことをこう振り返った。
「死ぬかと思いました。息が出来なくて……もう本当に駄目だと思いました。実際に、『これで終わりだわ』と口にしました」
タンパベイ・タイムズによると、キャメロンさんはこの事件より前はメリッサさんと面識はなかったと語った。しかし好意を持っていたキャメロンさんは、もう一度会いたいと思っていたという。
キャメロンさんは、彼女を助けたもう1人と一緒に、事件のあった年の終わり頃、メリッサさんが教会で話をしている姿を見た。そして彼女に再会するための計画を練ったという。
「目がくらむような変な感じでした」と、恋の始まりについて尋ねられたメリッサさんは2013年、タンパベイ・タイムズに語った。
「私も彼に好意を持っていました」
暴行で受けた感情的、心理的な犠牲はあったが、2人は付き合い始めた。メリッサさんはヒルさんに愛情と安心感を深く感じていた。
「あの晩を思い出すと、すべてが悪いことばかりではなかったと思わずにいられません。なぜならキャメロンと出会うことが出来たのですから」 メリッサさんは2013年、タンパベイ・タイムズに対してこのように語った。
「彼は、私がずっと待ち望んでいた王子様でした」
5月12日の朝メリッサさんは、婚約指輪の写真と一緒にFacebookページに投稿した。
「朝起きたのに、まるでまだ夢の中にいるようだわ」
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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