トヨタ自動車とマツダが、環境技術で提携関係を拡大する方向で調整に入った。トヨタが燃料電池車(FCV)などの技術を、マツダが独自の低燃費技術などをそれぞれ相互に提供することを検討している。産経ニュースなどが報じた。
トヨタが強みを持つFCVや充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)の技術などをマツダに提供。マツダは「スカイアクティブ」と呼ぶ高出力で低燃費のディーゼルエンジンやガソリンエンジンの技術供与を検討する。部品の共同調達や商用車の供給まで踏み込む可能性もある。
マツダの企業規模ではFCVなどの独自開発は難しいが、米カリフォルニア州でエコカーの販売を義務付ける規制が導入されるなど各国で環境規制が強化される見込みで、トヨタとの連携はメリットが大きい。トヨタとしても“FCV陣営”の拡大につながる。
(トヨタ・マツダ提携拡大で調整 燃料電池車やエンジン技術 相互に活用 - 産経ニュース 2015/05/09 10:13)
トヨタは2010年からハイブリッド車(HV)の技術をマツダに提供しているほか、2014年からマツダのメキシコ工場で生産した小型車の供給を受けている。
トヨタは2014年、世界で初めてFCVの市販を始めるなど、環境技術で一歩リードしている。自動車業界では、次世代環境技術の開発負担が重くなる一方、当面は新興国を中心にエンジン車の需要も高まる見通しで、関係を強化することで世界で激化する開発競争を勝ち抜く考えだ。
自動車業界では、環境など分野ごとの連携が進んでいる。トヨタはBMW(ドイツ)とFCVを共同開発し、日産自動車・ルノー(フランス)連合とダイムラー(ドイツ)は小型車や大型車の生産で協力。ホンダもアメリカのゼネラル・モーターズ(GM)と提携している。
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