「暗闇の中でも幸せを見つけることはできます。あかりをともすことを忘れなければ」
『ハリー・ポッター』シリーズの映画でダンブルドア校長が語るこの言葉は、実は原作には出てこない。しかし、作者のJ・K・ローリング氏もダンブルドア校長と同じ様に感じているはずだ。彼女がファンに送ったツイッターからそのことがよく分かる。
5月4日にローリング氏は、ファンのひとりからツイッターで「『生きている意味を見失った』という人がいたら、あなただったらどう答えますか?」という質問を寄せられた。
「ほかのたくさんのツイートに埋もれて気がついてもらえないかもしれないけれど‥生きる意味を見失って、あきらめてしまいそうになった人に、あなただったら何を話しますか?」
質問に対するローリング氏の答えは、まるで魔法のような力を発揮した。
「わたしだったら、これを見てと言います」
「それからこれも」
「そしてこれも」
「それから、世界にはあなたがまだ見ていない素晴らしいものがたくさんあると言うでしょう。それを見るチャンスをあきらめないで、と」
ローリング氏は2008年、エジンバラ大学の学生からの取材に、なかなか自分の本を出版できず苦しんでいたシングルマザー時代に、自殺を考えたことがあったと告白している。
「20代の半ば頃はとても貧しく、精神的にも落ち込んでいました。『ちょっと惨めな気分』という程度ではなく、自殺が頭をよぎるほどだったんです」と、ローリング氏は話している。
「うつ病の経験を恥ずかしいと感じたことはまったくありません。何を恥じる必要があるのでしょう?とても辛い時期もありましたが、それを乗り越えられた自分を誇りに思っています」
ローリング氏にツイッターで質問をした「Brocaesar」さんは、ローリング氏の励ましのツイートに対してすぐ感謝のコメントを送っている。
「思わず涙がこぼれました!人間はお互いに対して驚くような力を持っているんですね。ローリングさん、そして、コメントをくれたみなさん、ありがとう」
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]
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