4月26日に投開票された東京・渋谷区長選で、元区議で新顔の長谷部健氏(43)が初当選した。渋谷区では3月に全国で初めて、同性カップルに対して結婚に準じる関係と認める「パートナーシップ証明」を発行する条例が可決されたばかりで、長谷部氏はその旗振り役。条例を成立させた桑原敏武区長が引退することから、新人4人が立候補し、注目を集めていた。
■同性パートナーシップ条例とは?
同性パートナーシップ条例は、2012年6月に長谷部氏が渋谷区の定例議会で区長に質問した際に提案したのがきっかけで、制定された。
朝日新聞デジタルによると、この条例は、性的少数者への偏見や差別の解消を訴え、性的少数者が個人として尊重され、多様な生き方を選択できるように求めている。その上で、区在住の20歳以上の同性カップルに夫婦と同等の関係と認める「パートナーシップ証明書」を区が発行。法的拘束力はないが、区民と区内の事業者は「最大限配慮しなければならない」とする。条例に違反した場合、是正勧告をしたうえで事業者名などを公表する。
4月23日にも、「東京レインボープライド2015」共同代表の杉山文野さんが東京の外国特派員協会で会見した際に、「日本が多様性を認める社会になれるかの分かれ目」と渋谷区長選の重要性を訴えていた。
渋谷区長選は長年、自民推薦の候補者が当選してきた。しかし今回、自民、公明の推薦を受けてきた桑原区長と、自公とで推す候補者が割れた。桑原区長の後継指名を受けて無所属で出馬していた長谷部氏は、当選確実の報が伝わると「政党の支援はなかったが、まっすぐやりたいことを言えば伝わると信じて戦った」と支持者らに語ったという。
■長谷部氏当選に関するネット上の反応
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