道を渡る前には左右を見よう! 命を守るため子供の頃に叩きこまれたこの教えは、チンパンジーも明らかに身につけている。
この動画は、ウガンダの道路を渡る4匹のチンパンジーを撮影したものだ。用心深い若いチンパンジーが首を左から右に回し、さらにもう一度左に回しているのがわかる。また、その間中、グループの雄のボスが辛抱強く待っている。
この動画は、2012〜2014年にウガンダ・キバレ国立公園のセビトリ地区で実施された調査の一環として撮影された。チンパンジーが新しい道路にどのように適応するのかを評価するために、研究グループは122匹のチンパンジーが道路を横断するのを観察した。その道路では通常、自動車が最大時速60マイル(96キロ)で通過している。
この研究グループは、このチンパンジーたちが道路を渡る時、90パーセントの確率で左右を見たことに気づいた。
パリ国立自然史博物館の霊長類学博士課程の学生で、この研究グループのリーダーであるマリー・シボー氏はイギリスの科学雑誌「ニュー・サイエンティスト」に「私たちは、これまで解明されていなかった、チンパンジーが危険な状況に直面した時の行動について研究することが出来ました」と述べた。
この新しい研究をみると、人類に最も近い近縁種が、かつて考えられていたほど人類と違いはないするさまざまな研究結果に沿った内容だ。これまでの研究では、チンパンジーがかんしゃくを起こす、独自の文化を持つ、さらには娯楽のためにパズルをすることまで明らかになっている。また、チンパンジーの短期的な記憶は人類よりも優れている可能性がある。
※この研究は4月10日、アメリカの霊長類学学会誌「American Journal of Primatology」のオンライン版に発表された。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー