フロリダ州のセントレオ大学が行った世論調査で、気候変動に関してオバマ大統領よりも保守系メディアのFoxニュースの報道を信頼する人の方が多かった。
この調査は、1016人のアメリカ成人を対象にして2015年3月に実施された。その結果、気候変動に関してFoxニュースを信頼していると答えた人の割合が17%だったのに対し、オバマ大統領を信頼していると答えた人の割合はわずか11%だった。
ちなみに、回答者が最も信頼している情報源として挙げたのは「政府と関わりがない科学者や教育者」で45%で、環境保護グループを信頼するという答えた人も33%に上った。
オバマ大統領より信頼できるとされたFoxニュースだが、報道の正しさという点ではオバマ大統領よりも厳しい批判を浴びてきたといえるだろう。
一方でオバマ大統領は、あらゆるエネルギー資源の活用を目指す政策「All-of-the-Above」戦略を支持して海上での掘削計画を進めたことや、気候行動計画の内容が気候変動を食い止めるのに十分でないとの批判を受けてきた。
しかしオバマ大統領は、大多数の気候科学者が支持する「気候変動は本当に起きている」という主張に同意してきた。地球の気候は変化し続けていて、原因の大半は人間にあり、かつてない問題をもたらしているとの警告にも賛成している。
2013年に行われた調査によると、保守系メディアの報道に触れるほど、科学者に対する信頼が薄れ、地球温暖化が実際に起きているという主張を信じられなくなるという。
セントレオ大学の調査によれば、気候変動について「ある程度」もしくは「非常に」心配していると述べたアメリカ人は全体の73%にのぼり、民主党支持者では88%、共和党支持者では57%だった。
だがその率は下がりつつある。ギャロップ社が2015年3月に行った気候変動に関する調査では、気候変動を「かなり」心配している人と「ある程度」心配している人の割合は、合わせて55%にとどまった。この結果は、1年前の同じ調査のときからほとんど変わっていないが、72%の人が気候変動の問題を懸念すると答えた2000年の調査結果と比べるとかなり低くなっている。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]
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