過激派組織ダーイシュ(イスラム国)は、イラク北部モスル郊外にある国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産「ハトラ遺跡」を破壊する映像をYouTube上で公開した。
映像では、ダーイシュのメンバーとみられる男たちが遺跡の石像などをハンマーやつるはしで壊したり、銃で撃ったりして粉々にする様子が映されている。さらに、男が「アラーの代わりに崇拝されている偶像を破壊している。今後も偶像の破壊を続ける」として、さらなる遺跡の破壊を予告した。動画は現在、削除されている。
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ハトラ遺跡は、ダーイシュが支配する北部の都市モスルから南西約100キロにある、約2000年前に栄えた古代都市。中心部には神殿が残り、1985年にユネスコの世界遺産に登録された。
ダーイシュはこれまでに、モスル郊外にある約3000年前の古代アッシリア王国の「ニムルド遺跡」を重機で破壊。モスルの博物館に収蔵された石像もハンマーで粉砕するなど、貴重な歴史的文化財が次々に破壊している。
イラクのシェルシャブ観光・遺跡相は3月8日、「空域はイラクの人々の手中にない。支援を要請する」と述べ、アメリカ主導の空爆作戦で破壊を防ぐよう呼び掛けた。
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