「兵士」という言葉を聞いてあなたの頭に思い浮かぶのはどんな顔だろうか。
南北戦争を戦った腕利き狙撃兵、朝鮮戦争の海軍大佐、湾岸戦争の上等兵。 過ごした日常も、味わった心理的な体験も異なる彼らの表情はそれぞれ違い、その表情の違いが結果的に私たちが思い浮かべる「兵士」のイメージも変える。
しかし一方で「兵士」という言葉は普遍的な意味も持っており、栄誉や苦闘、階級や混乱、誇りや後悔といった情景を呼び起こす。
ミズーリ州カンザスシティにあるネルソン・アトキンス美術館で、2015年1月から6月21日まで開催されている写真展「アメリカ兵たち」には、19世紀の南北戦争から最近のイラクやアフガニスタンの戦争まで、様々な戦場で戦った女性も含めた50名のアメリカ兵たちのポートレートが展示されている。
写真はフォトジャーナリストだけでなく、ドキュメンタリー作家、アーティスト、もしくは兵士の家族といった人たちによって撮影されたものだ。写真の中の兵士たちは、直立不動の姿勢を取っていたり、散乱する装備の中で寝ていたり、治療をしてくれるように願い出たりしている。戦争のありとあらゆる場面を切り取った写真は、見る者の感情をかきたてる。
W・ユージン・スミス氏はヘルメットから滴り落ちる玉のような汗にファインダーを向け、ジョー・ローゼンタール氏は硫黄島に兵士が星条旗を掲揚する姿をとらえた。ラリー・バローズ氏はベトナム戦争の戦場での一瞬の苦悶の表情をとらえ、ティム・ヘザーリントン氏は、アフガニスタンの宿舎をうつしている。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:遠藤康子、合原弘子/ガリレオ]
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー