辰巳ヨシヒロさん死去、「劇画」の名付け親

「劇画」の命名者として知られる漫画家、辰巳ヨシヒロ氏(たつみ・よしひろ、本名:嘉裕)氏が3月7日、悪性リンパ腫で死去した。79歳だった。
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「劇画」の命名者として知られる漫画家、辰巳ヨシヒロさんが3月7日、悪性リンパ腫で死去した。79歳だった。葬儀・告別式は近親者で行い、後日お別れの会を開く予定。朝日新聞デジタルなどが報じた。

1935年、大阪市生まれ。中学時代に手塚治虫作品と出会い漫画家を目指す。51年に「愉快な漂流記」でデビュー。漫画の新たな手法を模索。コマ数を多く使ったリアルな作風を確立し、自ら「劇画」と名付ける。59年に漫画家さいとう・たかをさんらと「劇画工房」を結成した。

社会の底辺に生きる人々を描いた作品は、地味ながら海外でも評価が高く、2005年にフランス・アングレーム国際マンガフェスティバルで特別賞を受賞。2006年度「TIME」誌ベストコミックスで2位を獲得した。

1995年から2006年にかけて執筆した自伝的大作『劇画漂流』は、2009年に手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞した。

『劇画漂流』(上) 

本作は、シンガポールのエリック・クー監督により「TATSUMI マンガに革命を起こした男」としてアニメ映画化され、2014年に日本でも公開された。

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