東日本大震災により、職員7人が全員亡くなり、蔵書8万冊全てが流出した岩手県の陸前高田市立図書館。地域の人たちに愛されてきた図書館を復活させようと、さまざまな支援が寄せられてきた。現在は仮設図書館が運営されている。
全国の公立図書館で唯一、資料修復専門部署を持つ東京都立中央図書館(港区)では、陸前高田市の意向を受け、2013年9月から陸前高田市立図書館の郷土資料を修復。作業を終えた資料51点を3月20日、現地へ返還することになった。それに先立ち、東京都立中央図書館では、「大津波からよみがえった郷土の宝ー陸前高田市立図書館 郷土資料の修復展ー」を3月11日まで開催、修復作業の様子や修復を終えた実際の資料などを展示している(入場無料、休館日は3月5日)。
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展示では、震災後に1年にわたって車庫に山積みされていた図書館の資料から、郷土資料を救出、津波による汚泥を除去する様子を写真で紹介。その後、都立中央図書館でどのように修復作業が進められたかをパネルで解説している。実際に作業で使用した道具や、修復が完了した資料も展示されている。
修復を終えた陸前高田市立図書館の郷土資料
この修復技術は、都立中央図書館の前身である、東京市立日比谷図書館が明治41(1908)年に開館して以来、受け継がれてきたものだが、津波による塩分や汚泥を含む資料を修復するのは、職員にとっても初めての経験だったという。試行錯誤を経て、現在は第二次資料の修復に取り組んでいる。
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東京都立中央図書館で開催中の「大津波からよみがえった郷土の宝ー陸前高田市立図書館 郷土資料の修復展ー」
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