過激派組織「ダーイシュ」(イスラム国)が、イラク北部のモスルで古代文明の石像を次々に破壊する動画を2月26日、ネット上に公開した。
彼らはモスルのニネヴェ博物館で、彫像などを台座から床へたたき落とした。複製品だけなく、モスル近郊の世界遺産「ハトラ遺跡」の物も含まれている可能性がある。またモスルのネルガル門にある巨大な「有翼の牡牛」の石像もドリルで粉砕。これは、紀元前9世紀にアッシリア帝国が建造したと思われる貴重な物だった。
時事ドットコムによると、破壊した男の1人は「昔の人々が崇拝した偶像だ」と主張。預言者ムハンマドは偶像をなくすよう命じたと訴え、破壊を正当化したという。
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ダーイシュの今回の行動について、ユネスコ事務局長のボコバ氏は「自らの価値観を押し付けることを狙った意図的な破壊活動だ」と強く非難。国際社会を挙げて対応すべきだとの考えを示した。
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ニネヴェ博物館で破壊される石像(ダーイシュが公開した動画より)
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ニネヴェ博物館で破壊される石像(ダーイシュが公開した動画より)
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ニネヴェ博物館で破壊される石像(ダーイシュが公開した動画より)
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ニネヴェ博物館で破壊される「有翼の牡牛」の石像(ダーイシュが公開した画像より)
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紀元前9世紀に建造されたネルガル門の「有翼の牡牛」の石像
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