「重大な問題の解決を、大物政治家だけに任せておく必要はありません。適切な手段があれば、普通の人々が毎日の生活の中で変化を作り出せるのです」 と、ハフポストのプレジデント兼編集長のアリアナ・ハフィントンは世界経済フォーラム(ダボス会議)で語った。
1月15日、スイスのダボスでアリアナ・ハフィントンが、地球的規模の危機への解決策を見つけるためのジャーナリズムとポップ・カルチャーの役割について公開討論を行った。討論には、極度の貧困をなくすためのさまざまな方法を社会に提供するプラットフォーム「グローバル・シチズン」のメンバー、およびハフポスト・ライブの社長ロイ・シーコフである。
アリアナは、社会に変革をもたらすことのできるオンラインのプラットフォームは数多くあるが、ツールだけではどうにもならないものがある、それは何としても助けたいという情熱だ、と指摘した。
「あらゆるテクノロジーを自分のものにすることは可能でしょう。しかし、人々が自分の生活の枠を超えて何かをしようと強く心を動かされない限り難しいものです」 とアリアナは説明する。「でも私たちが世界で本当に何が起こっているかを見せ、そのストーリーを明らかにして、人々に明確な影響を与えることができれば、必ずそれは何倍もの力になって人を動かすでしょう」
この公開討論の場で、アリアナと「グローバル・シチズン」創設者のヒュー・エヴァンス氏は、ハフポストとグローバル・シチズンがパートナーシップを結ぶことを発表した。その一つに、地球的規模での健康問題の改善と教育の向上を目指した様々なストーリーをすぐに実現できるようにするウィジェットがある。ハフポストの読者はこのウィジェットを用いて、寄付金を送ったり政治家宛てに手紙を書いたりして実際に行動を起こすことで、不平等と戦うことができるようになる。
地球規模での貧困との戦いは2015年のダボス会議で中心テーマの一つだったが、このための運動にも、読者はこの特製ウィジェットを利用して参加することができる。この数十年間で極度の貧困は世界から少しずつ減ってはいるものの、依然 「受け入れがたいほどの高率」 を示している。世界銀行によれば、およそ10億の人間が、1日1.25ドル(約150円)以下で生活している。
アリアナの公開討論では、貧困との戦いでポップ・カルチャーが果たす役割についても話し合われた。2014年に「グローバル・シチズン・コンサート」などの取り組みの結果、向こう5年間でインドの公衆衛生の向上に充てられる資金として世界銀行から150億ドル(約1兆8000億円)の拠出が約束された。こうした取り組みが 「ポップとポリシー」 の融合により世界を変えていくことができるという好例だ、とエヴァンス氏は語る。
「重要なのは、人々がこうした取り組みに参加し、運動の一翼を担うようになるのに、理由や経緯なんて関係ないということです」 とアリアナは言う。「皆さんがただジェイ・Zが聞きたくてコンサートに行ったとして、そこで心を動かされたのなら、すばらしいでしょう。純粋でなくたっていいと思います。誰でもさまざまな動機を持っているのだから、人の襟首をつかんで来たっていい、とにかく人々を自分より大きなものに対して全力で取り組むように仕向けられるなら、すばらしいことです」
アリアナは、実際に変化をもたらしている解決策に照明を当てるのがニュース・メディアの役割だと、繰り返し語った。もし、ジャーナリズムは貧困の根絶のために役立つかと聞かれたなら、「必ず役立ちます」 と答えただろう。
グローバル・シチズンのウィジェットがどのように実際の行動に結び付くか、下で確認してほしい。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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