月に推定26億円稼ぐ人も 低予算の動画で驚くほどの金額を手にする「ユーチューバー」トップ10

有名YouTubeチャンネルの収益を追跡しているウェブサイト「Social Blade」が公表したデータから、影響力の大きい「YouTubeスター」たちが、手の込んでいない低予算の動画で、驚くほどの金額を手にしていることがわかる。
SINGAPORE - MAY 23: PewDiePie gestures on the red carpet during the Social Star Awards 2013 at Marina Bay Sands on May 23, 2013 in Singapore. (Photo by Suhaimi Abdullah/Getty Images)
SINGAPORE - MAY 23: PewDiePie gestures on the red carpet during the Social Star Awards 2013 at Marina Bay Sands on May 23, 2013 in Singapore. (Photo by Suhaimi Abdullah/Getty Images)
Suhaimi Abdullah via Getty Images

ビデオゲームで遊んだり、新品のおもちゃを開封したりといった、子供がクリスマスの日にするような行動を動画にし、YouTubeに投稿して驚くほどの広告費を稼いで生活する人たちがいる。日本では「YouTuber(ユーチューバー)」とも呼ばれる人たちだ。

有名YouTubeチャンネルの収益を追跡しているウェブサイト「Social Blade」は、こうしたチャンネルが獲得している閲覧数やコメント数、売上額などのデータを公表。このデータから、影響力の大きい「YouTubeスター」たちが、ビデオゲームの実況をしたり、新品のおもちゃを開封するだけの手の込んでいない低予算の動画で、驚くほどの金額を手にしていることがわかる。

彼らは一体どれくらい稼いでいるのだろうか。

Social BladeがYouTubeチャンネルの第1位に挙げた「DisneyCollectorBR」が1年間で得る広告売上額は、推定で140万ドルから2260万ドル(約1億7千万〜26億7千万円)の間だという。

DisneyCollectorBRチャンネルの内容は、ディズニーのおもちゃを開封し、それについて語るというものだが、いつの間にかYouTube史上6番目の閲覧数を記録。先ごろバラク・オバマ大統領にインタビューをして話題になった十代のYouTubeスターたちも、DisneyCollectorBRの足下にも及ばない。

DisneyCollectorBRのおもちゃ開封動画は、初めてアップロードしてから1週間で、閲覧数100万回を突破した。

Social BladeはYouTubeチャンネルのランキングの順位を、どのチャンネルが社会のトレンドにあっているかをベースに、各チャンネルの最近の活動状況に加えて、動画に対するコメント数および登録者数も検証して決めているという。

各チャンネルの採算性を算出するにはさまざまな基準があるが、Social Bladeは、「広告表示回数1000回あたりの広告料金」の平均の上限と下限を参考にして、各チャンネルの売上を推定しているため、Social Bladeが推定する数字は正確なわけではない。彼らは、各チャンネルが売り上げることができる最大額と最少額を弾き出しているわけで、場合によってはその幅が非常に大きくなる。

ハフポストUS版がコンタクトを取ったあるユーチューバーは、売上についての問いに回答すると、YouTubeの利用条件に違反してしまう、としての回答を避けた。Social Bladeの支援サービスマネジャーのジェンナ・アーノルド氏は、ハフポストUS版に当てたメールで以下のように説明している。

「推定収益の最大額と最少額に大きな開きがあるのは、CPM(広告表示回数1000回あたりの広告料金)が大幅に異なるからです。平均で0.25ドル〜4ドル(約30円〜480円)とさまざまです」

「私たちには各チャンネルの正確なCPMがわからないので、推定額には大きな幅が出ます。それに、視聴者の居住地や、モバイルからの閲覧数、Adblock(広告の表示をブロックするブラウザの拡張機能)を利用する視聴者の数など、CPMや収益を左右する要素の多くを把握できません」

また、推定額からGoogleがどのくらいの取り分を差し引くのかも不明だ。通常は広告売上の45%のようなので、トップ・スターたちが実際に手にする金額は、Social Bladeの推定額を大幅に下回った額だと見て間違いないだろう。

こうした点を念頭に置きながら、人気YouTubeチャンネルのトップ10をご覧いただきたい。

1.DisneyCollectorBR:子ども用おもちゃの遊び方を説明する動画で、年間140万ドルから2260万ドル(約1億7千万〜26億7千万円)を売り上げる。現在のチャンネル登録数は366万人。

2.PewDiePie:ビデオゲームの実況を中心としたコメディ動画で、年間120万ドルから1870万ドル(約1億4千万〜22億1千万円)を売り上げる。本名は、フェリックス・シェルベリという24歳のスウェーデン人。2014年8月にはチャンネル登録者数が3000万人を超え、現在は3400万人。

3.LittleBabyBum:YouTube専用の童謡アニメを制作するグループのチャンネルで、年間の広告売上は88万7100ドルから1420万ドル(約1億5百万〜16億8千万円)。

4.Popularmmos:サンドボックス型のゲーム「Minecraft」の実況動画で、年間の広告売上は72万900ドルから1150万ドル(約8千5百万〜13億6千万円)。

5.Blucollection:大人が粘土や幼児向けの商品で遊ぶ様子を紹介する動画で、年間の広告売上は70万800ドルから1130万ドル(約8千4百万〜13億5千万円)。

6.Stampylonghead:4.と同じ「Minecraft」などゲーム関連動画で、年間66万6700ドルから1070万ドル(約7千9百万〜12億6千万円)を売り上げる。

7.TheDiamondMinecart:毎日更新される「Minecraft」動画で、年間の広告売上は64万9600ドルから104万ドル(約7千8百万〜12億5千万円)。

8.DisneyCarToys:「エルサがバービーに説教するPart2」といった短編動画で、年間62万5000ドルから1000万ドルを売り上げる(約7千5百万〜12億円)。

9.MarkiPlierGame:ビデオゲーム実況で、年間の広告売上は58万2000ドルから940万ドル(約7千万〜11億3千万円)。

10.Jacksepticeye:自称「YouTubeで最もエネルギッシュなビデオゲーム実況」は、年間で57万6300ドルから920万ドル(約6千9百万〜11億円)の広告売上。

注記:Social Bladeのランキングは、流動的な要素を基に決定されており、上記に挙げた広告収入額は固定的ではない。また、音楽大手のEMIミュージックや、有名人のテイラー・スウィフトといったチャンネルは除外されており、YouTubeを専門に活動する個人やグループのみを取り上げている。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:遠藤康子/ガリレオ]

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