もしもこれらの写真が口をきけたなら、グリム兄弟の物語を語りだすだろう。
ドイツの写真家キリアン・ショーンバーガー氏の作品集「グリム兄弟の放浪」では、中欧のさまざまな場所で撮影された印象的な画像が紹介されている。それはまるでおとぎ話から抜け出てきたようだ。このプロジェクトは彼の「グリム兄弟の故郷」シリーズの続編にあたる。
「<テクノロジー>に動かされる社会の中で、私たちは穏やかな自然に心焦がれているのだと思います」。ショーンバーガー氏はモダンアートサイト「マイ・モダン・メット」の取材で写真についてこう語った。「そのために、私は自然の風景を<描写>するだけのことをしたくありません。視覚的に分かりやすく、その写真を観る人がまるでその場所にいて心を休めることができるような、その人自身の物語を創り上げることができるような、そんな場所を生み出したいのです。もしかしたら、私の作品の本当の利点はこういうことかもしれません。視覚的に刺激的過ぎる世界の中で、瞳を休ませることができる場所です」。
ショーンバーガー氏が山岳地帯や樹木の生い茂る森林を撮影し、霧の立ち込める地域に惹きつけられていることは、プロ写真家たちのサイト「500px」の作品を見ればわかる。彼は必ず好きな音楽を詰め込んだミックステープを持って様々な撮影ロケーションを旅するのだと言う。彼には色覚障害があるが、デメリットとは考えていないと言う。
「私は視覚的に特異な色を区別する必要がなく、説得力のある構図を作ることだけに集中することができます」。彼は以前、写真サービスサイト「シームレス・フォト」の取材でこう語った。「森林はいつも非常に混沌とした場所です。そのため、良い結果を得るためには、色彩よりも構図が大切だと私は考えています」。
H/T Bored Panda
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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