富裕層は、さらに富をたくわえている。そして来年2016年には、最富裕層の1%だけで、世界の富の半分以上を手にすることになりそうだ。
富裕層が持つ資産の割合は、2009年には44%だったが、このままのペースが続けば、来年までに、富裕層が世界にある資産の50%以上を手にすることになるという。なお、「1%」に当たる富裕層の平均資産は1人あたり270万ドル(約3億1600万円)。一方で人口の80%に当たる層の平均資産は1人当たり3851ドル(約45万円)だ。
さらに報告書は、この傾向が続けば、2016年には最富裕層「1%」の資産総額は、残りの「99%」の資産総額を上回ると指摘している。
数字をさらに掘り下げてみよう。世界で最も裕福な80人の資産額は、合わせて1兆9000億ドルになる。これは、下位半数にあたる35億人の資産総額とほぼ同じだ(ちなみに中国の2012年度歳入額は1兆8300億ドル)。
この裕福な80人のうち35人はアメリカ人で、彼らの資産総額は9410億ドル。その次に人数が多いのははドイツとロシアで、巨万の富を擁する資産家をそれぞれ7人ずつ擁している。
性別に関していえば、最も裕福な80人のうち70人が男性である。そして80人の中には単に多額の資産を相続しただけという人も11人含まれている。
80人の多くは、金融、医療、保険、小売り、テクノロジー、ならびに石油やガスなどの資源採掘といった業界の大物たちであり、自らの富を維持・拡大するために、多額のお金を積んでロビイストを雇っている。
そういった参加者は、ダボスまでプライベートジェットを飛ばし、5つ星ホテルに滞在し、超一流の料理を楽しみながら、金融市場や経済動向について会話を交わす。
その一方で、10億を超える人々が、1日1ドル25セント未満での生活を続けている、とオックスファムは指摘している。オックスファムはダボス会議に出席する裕福な人々や影響力の高い人々に対し、深まる一方の格差に対処するよう強く働きかけていく予定だという。
文末のスライドショーでは「貧富の差が最も激しいアメリカの都市ランキング」を紹介している。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:遠藤康子、合原弘子/ガリレオ]
【関連記事】
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー