シアトルで、最近1匹の犬が自分でバスを利用するようになり、乗客たちをなごませている。
シアトルの地元テレビ局「KOMO-TV」のによると、バスを利用している犬は2歳の黒いラブラドール・レトリバー系の雑種犬「エクリプス」。自分でバスに乗ってドッグパークに行く方法を発見して以来、バスの常連客になっているという。
シアトルのあるワシントン州キング郡の公式ページには、同郡の2014年の公共バス利用者数は1億2000万人と書かれているが、その中には1匹の犬が含まれているということになる。
同じバスを利用しているティオナ・レインウォーターさんは、KOMO TVのインタビューに「バスの運転手さんたちはみんな、エクリプスのことを知っています。彼女はまるで人間と同じように席に座るんです。彼女はみんなを幸せな気持ちにしてくれますし、乗客誰もが彼女を好きにならずにはいられません」と答えている。
この犬の飼い主、ジェフ・ヤングさんの自宅は、バス停の隣にある。ヤングさんによると、まだタバコを吸い終わらない前にバスが来ると、エクリプスはヤングさんを置いてひとりでバスに飛び乗ることがあるのだという。
エクリプスは、お気に入りの目的地のドッグパークに到着するまで4区間ほど乗車し、今やその路線の常連客となっている。「私はドッグパークで彼女に追いつくんだ」と、ヤングさんは説明している。
シアトル市内のラジオ局のホストのマイルズ・モンゴメリさんは、エクリプスと同じ通勤バスを利用しているが、数日前に同モンゴメリさんがバスに乗っていると、隣の座席に彼女が乗ってきたため、驚いたという。エクリプスはしばらく窓の外の景色を眺めていたが、目的のバス停に着くと自分で降りていった。
モンゴメリさんはとても驚いたため、この「通勤する犬」と一緒に自撮り写真を撮影。キャプションには「今朝のバスは満員」と加えられている。
同バスを運営している「Metro Transit」の広報担当者はAP通信の取材に対して公共交通機関を正しく利用できる犬がいるのは喜ばしいことだと述べているが、本当はエクリプスはリードにつながれている必要がある。キング郡の公式ページによると、犬の乗車は運転手の裁量に委ねられており、危険性が低く、ほかの乗客に迷惑をかけないという条件がある。
街のルールを心得ている犬は、シアトル市以外にもいる。ロシアのモスクワ市に暮らす野良犬たちは、地下鉄を利用して郊外と市内を行き来する方法を身に付けていると報道されている。そしてその中には、ほかの犬たちが正しい駅で降りるように目を配る犬までいるという。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:丸山佳伸/ガリレオ]
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