新年恒例の「歌会始の儀」が1月14日、皇居・宮殿「松の間」で開かれた。今年の題は「本」。天皇、皇后両陛下と皇族方に加え、天皇陛下に招かれた召人(めしうど)や選者、応募2万861首(失格をのぞく)から選ばれた入選者10人の歌が披露された。
2014年末に成年皇族となった秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまは初めて出席された。FNNニュースなどが報じた。
初めて出席した秋篠宮ご夫妻の次女・佳子さまは、両親が不在の夜、悠仁さまに本を読み聞かせた様子を、「弟に本読み聞かせゐたる夜は 旅する母を思ひてねむる」と詠まれている。
(中略)最後に、天皇陛下が、毎年植えた稲を鎌で1株ずつ収穫される、秋の情景を詠まれた歌が披露された。天皇陛下は「夕やみのせまる田に入り 稔りたる稲の根本に 鎌をあてがふ」と詠まれた。
(FNNニュース:歌会始の儀 天皇陛下... 2015/01/14 12:49)
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天皇、皇后両陛下、皇族方の歌は次の通り。
天皇陛下
夕やみのせまる田に入り稔りたる稲の根本に鎌をあてがふ
皇后さま
来(こ)し方(かた)に本とふ文(ふみ)の林ありてその下陰に幾度(いくど)いこひし
皇太子さま
山あひの紅葉深まる学び舎に本読み聞かす声はさやけし
皇太子妃雅子さま
恩師より贈られし本ひもとけば若き学びの日々のなつかし
秋篠宮さま
年久(としひさ)しく風月(ふげつ)の移ろひ見続けし一本の巨樹に思ひ巡らす
秋篠宮妃紀子さま
日系の若人かたりぬ日本へのあつき思ひと移民の暮らしを
秋篠宮家長女眞子さま
呼びかける声に気づかず一心に本を読みたる幼きわが日
秋篠宮家次女佳子さま
弟に本読み聞かせゐたる夜は旅する母を思ひてねむる
常陸宮妃華子さま
新しき本の頁(ページ)をめくりつついづく迄読まむと時は過ぎゆく
三笠宮家寛仁親王妃信子さま
松山に集ひし多くの若人の抱へる本は夢のあかしへ
三笠宮家彬子さま
数多ある考古学の本に囲まれて積み重なりし年月思ふ
高円宮妃久子さま
来客の知らせ来たりてゆつくりと読みさしの本に栞(しをり)入れたり
高円宮家長女承子さま
霧立ちて紅葉の燃ゆる大池に鳥の音響く日本(にほん)の秋は
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