大学入試改革、中教審が答申 センター試験を刷新へ
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中央教育審議会は22日、大学入試を改革するよう下村博文文部科学相に答申した。毎年50万人以上が受ける大学入試センター試験を、今の小学6年が高校3年になる2020年度実施分から新しくすることなどが大きな変更点だ。
センター試験の後継は「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」。暗記した知識の量ではなく、思考や判断など知識の活用力を問う。このため問題は国語、数学といった教科の枠を超える。例えば「総合型」では、ワインをめぐって歴史上の出来事や発酵の化学式を問い、「合教科型」は理科の問題文を英語にするといったイメージだ。
解答方式はマークシートを使った選択式から、一部を記述式に変更する。年に1回だった試験回数も複数回にし、「一発勝負」にならないようにする。作問や採点の作業量が大幅に増えるため、スムーズに導入できるかが今後の課題だ。文科省はコンピューター技術が確立すれば可能とみるが、導入には間に合わないとみられ、当初は小幅な変更にとどまる可能性もある。
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