クリスマスシーズンはなんでも信じてしまう時期だが、CMはそんなあなたの心に狙いを定めている。そして、このCMはまさしく百発百中だ。
アメリカの運送会社「UPS」のスポットCMは、カーソンという4歳の男の子と、彼が「アーニーさん」と呼ぶUPSのドライバー、アーネスト・ラガスカさんとの間の絆を描き出した。
「生れたばかりのカーソンは、ミルクや乳タンパク質が入っているものは全く飲めなかったので、人工乳を配達してもらっていたんです」と、男の子の母カレン・カイトさんはコロラド州のテレビ局「KRDO」に語った。「アーニーさんは何度もうちに配達に来てくれたんです」。
カーソンくんは自分用のUPSのユニフォームを持っている。UPSのドライバーになるのが夢だというほど、アーニーさんと運送トラックが大好きだった。CMではアーニーさんが玄関に現れると、カーソンくんは本当に彼の腕の中に飛び込むのだった。
「ここには週に3回は来るんですが、いつでも同じ反応なんです、あの喜んだ様子でね」、とアーニーさんはコマーシャルの中で話している。
CMでアーニーさんが運んでいるのは、ただの荷物ではない。UPSの「あなたの願いを届けます」キャンペーンの一環として、彼はカーソンくんの夢を叶えてあげるために、子供用のUPSトラックを配達した。
「到着したときの、あの瞬間は素晴らしいものでした」と、アーニーさんはFOX21ニュースに語った。
クレヨンで描かれた地図を片手に、カーソンくんは近所を走りながら、クッキーなどの箱を配達していく。
カーソンくんの母親はUPSのFacebookページにこう記した。
ありがとう! UPS。私の子供の願いを、まだ小さい息子のお手本となるアーニーさんと一緒に叶えさせてくれて。ちょっとした、心からの思いやりからくるささやかな行いをしてくれたことに、何よりも感動しました。カーソンが人生でどんな道を選んだとしても、彼はきっとこの出来事と、最も重要で特別な人たちのことを忘れないでしょう
また、アーニーさんはCMの中でこう言っている。「素敵な人はたくさんいますが、カーソンくんのように素敵な子はいません。彼は本当に特別なんです」。
しかし、アーニーさんはもうカーソンくんのために配達していない。カイトさんは、Facebookに勤続26年のベテランドライバーが今「リタイア・ルート」を走っていると書き込んだ。
いくらアーニーさんに私たちのルートに戻ってきてほしいと願っても、彼は今は「リタイア・ルート」を走っているんです。そんな願いは私たちには出来ないのです。でも、今でも連絡を私たちはとっています。カーソンの兄はアーニーさんの息子と同じ学校に通っています。
そして彼はカーソンに電話をかけて、とってもすばらしいインタビューだったと言ってくれました! 私たちのエリアに来る新しいUPSのドライバーは熱心なカーソンを引き続き楽しんでくれてはいますが、アーニーさんの「代わり」はいないのです。彼の穴はあまりに大きすぎて埋められないのですから!!
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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