エボラ出血熱から生還した6人が経験を語る「もう一度同じ状況になったら...やはり患者を助けたい」

アメリカ国内でエボラ出血熱から回復した6人が、テレビ番組「トゥデイ」の独占インタビューで初めて一堂に会し、自らの体験を語るとともに、エボラ出血熱から生還したことで得た教訓を語った。

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アメリカ国内でエボラ出血熱から回復した6人が、11月26日朝、テレビ番組「トゥデイ」の独占インタビューで、初めて一堂に会した。

マット・ラウアー氏が司会を務めたこの番組の中で、6人は、自らの体験を語るとともに、致死率の高いエボラ出血熱から生還したことで得た教訓を語った。

6人とは、具体的には、リベリアから移送され、アメリカの病院で回復した4人、ケント・ブラントリー医師とリック・サクラ医師、医療スタッフのナンシー・ライトボルさん、そして、ジャーナリストのアショカ・ムクポさん、そして、アメリカ国内で感染した看護師のニーナ・ファムさんとアンバー・ヴィンソンさんだ。(アメリカ国内で治療を受けたエボラ患者たちの入院時期と入院場所についてまとめたインフォグラフィックを紹介した記事はこちら)。

司会のラウアー氏はまず、集まった6人に対し「あなたがたは、加わりたいとは思っていなかったクラブの仲間入りをしましたね」と声をかけた。

「それぞれが得た苦しい体験は、どれも比較できないものだと思います」。8月2日にリベリアから治療のためアメリカに移送され、8月21日にアトランタのエモリー大学病院を退院した宣教師でもあるブラントリー医師は、こう前置きした上で、「これは、誰にとっても恐ろしい体験です」と話した。

ブラントリー医師の周りに座っていた元患者の多くは、同医師から血清の提供を受けたことで回復できたとして、ブラントリー医師に感謝の意を示した。

「彼は私たちの天使であり、人生で2度目のチャンスをくれました」と、看護師のファムさんは語った。ブラントリー医師はリベリアで、自身の元患者のひとりで、この病気から回復した10代の少年からの血清の提供を受けた。アメリカに移送され、治験薬「ZMapp」の投与も受けて完治した後、血液型が一致したアメリカ国内の感染者への血清提供者となった(なお、現在世界で行われている主な治療法をまとめた記事はこちら)。

ファムさんとヴィンソンさんは、アメリカ国内で初めてエボラ出血熱と診断された人物である、リベリアから来たトーマス・エリック・ダンカンさんの看護にあたった後に、エボラウイルスに感染した。なお、ダンカンさんは、10月8日にテキサス州ダラスの病院で死亡している。

「適切な治療を受けられたということを、私たちは感謝しなければいけません」こう話したムクポさんは、フリーランスのジャーナリストとして、リベリアで「NBC News」の仕事をしていた間にエボラウイルスに感染した。

回復した人全員がラウアー氏に対し、「もう一度同じ状況になったとしたら、やはりエボラ出血熱の患者を助けたい」と語った。

「看護は天職であり、本当にやりがいのある仕事です」とファムさんは話した。「それが私たちの生き方であり、生まれ持った性格なのです」

なお、エボラ出血熱から回復したアメリカ人として、唯一、今回の番組に参加しなかったのは、ニューヨーク市在住のクレイグ・スペンサー医師だ。ギニアで患者の治療にあたっていた同医師は、帰国後の10月23日にウイルス検査で陽性と診断されて入院したが、その後、完治している。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:湯本牧子、合原弘子/ガリレオ]

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