生まれつき鼻が潰れた猫 それでも「見た目が変わっていても素晴らしい存在になれる」

モンティは、コペンハーゲンで生まれた染色体異常が原因で生まれつき鼻梁がない猫。長いあいだアニマルシェルターで暮らしていたが、昨年8月に引き取られて以来、運命が変わった。

モンティは、デンマークのコペンハーゲンで生まれた猫だ。染色体異常が原因で、生まれつき鼻梁(びりょう)がない。普通の猫とは違う顔をしているために、長い間アニマルシェルターで暮らしていて、引き取ろうという里親希望者は現れなかった。

ところが2013年8月、運命が変わった。そのきっかけは、30歳のミカラ・フォーグレサングさんが、シェルターのウェブサイトでモンティを目にし、それをボーイフレンドのミカエル・ビヨンさんに見せたことだった。

ふたりはすぐにモンティに会いたくなったものの、すでに2匹の猫を飼っており、もう1匹を迎えるつもりはなかった。だが、モンティの穏やかな性格と個性的な顔だちにすっかり惹かれてしまった。そして結局、ふたりはその魅力的な猫を引き取ることにした。

それから1年あまりが過ぎたいま、モンティはインターネット上でちょっとした人気者になり、Facebookアカウントは5万件を超える「いいね!」を集めている。

ビヨンさんはハフポストUS版の取材に対して、「たくさんの人から、『かわいいモンティの幸せな写真』のおかげで、1日が明るくなったという感想をもらっています。そうした感想を読むと、とてもうれしくなります」と、メールで答えてくれた。「モンティは世界に向けてひとつのメッセージを発しています。それもみなさんに歓迎されているのでしょう」

「見た目が変わっていても、すばらしい存在になれる」

「(シェルターで)モンティの目をのぞきこんで(中略)頭をやさしくなではじめたとき(中略)、彼の性格が伝わってきました。モンティにも、ぼくの人となりが伝わったはずだし、きっとそれを気に入ってくれたんだと思います。その瞬間から、ミカラとぼくは、モンティとのあいだでとても強い絆を築きはじめました。ぼくらが彼を選んだのではなく、彼がぼくらを選んだのだと思うことが、よくあります」

モンティは、鼻梁がないせいでクシャミも頻繁にするし、染色体異常が原因で膀胱に障害を抱えている。ビヨンさんたちによれば、モンティにはかなり世話を焼くだろうと思ったが、実際にはとても楽しい生活だという。その証拠にモンティは、先に住んでいた猫のミッケルとマレも含め、新しい家族にうまく溶けこんでいる。

ビヨンさんはこう訴えている。「ぼくらがどうしても世界に向けて伝えたいこと、それは世界中のシェルターに、家をもたない動物たちが、あまりにもたくさんいるという事実です。彼らは、終の棲家ができるのを、じっと待っています。もしかしたらあなたも、新しい親友を見つけられるかもしれません。そして、見た目にはなんの意味もないということを忘れないでください。大切なのは個性なのです」

文末スライドショーでは、カナダのカルガリーにあるゴミ捨て場で、アルバータ州の動物保護団体「Alberta Animal Rescue Crew Society」(AARCS)が救助した子猫や子犬たちを紹介されている。

この記事は最初にハフポストUS版に掲載されたものです。

[日本語版:梅田智世/ガリレオ]

【関連記事】

ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています

注目記事