「維新の党」で共同代表を務める橋下徹・大阪市長と、幹事長を務める松井一郎・大阪府知事が11月23日、衆院選に立候補しない方針を決めた。党の看板政策である「大阪都構想」と、2015年4月の統一地方選に集中するためとしている。大阪市内の会合で明らかにした。
橋下氏は23日、大阪市内で開かれた松井氏の後援会総会で「今回の衆院選には出馬しない。都構想を必ず実現する」と表明。松井氏も「僕も橋下氏も国政に挑戦することはしない。全力で来年の統一地方選を戦っていきたい」と説明した。
(橋下代表・松井幹事長、衆院選見送り 「国政挑戦せず」:朝日新聞デジタル 2014/11/23 20:43)
橋下氏は、都構想の進め方や自身の出直し市長選をめぐり公明党と激しく対立していた。橋下氏らがまとめた都構想案は10月27日の大阪府・市両議会で、公明党や自民党などの反対で否決されたため、橋下氏と松井氏は12月2日公示、14日投開票となる衆院選で、公明党現職への対立候補となることを検討していた。
■「投げだし」批判を恐れたのか?
2012年の衆院選では「日本維新の会」として54議席を獲得し、民主党に次ぐ野党第2党の立場に躍り出た。その勢いを回復すたるため知名度の高い橋下徹氏の立候補に党内の期待が高まっていたが、橋本・松井の両氏はどうして立候補をやめたのか。
毎日新聞では、首長としての任期を両氏とも約1年残しているため、市民らからの「投げだし」批判を恐れたのではないかと分析している。
両氏とも任期を約1年残しており、市民らからの「投げだし」との批判による都構想に対する悪影響のほか、維新の地方議員らからの強い反発に配慮したとみられる。
(衆院選:橋下市長と松井知事は出馬せず - 毎日新聞 2014/11/23 20:02)
■野党再編への影響も
維新の江田憲司共同代表は、11月23日のフジテレビの番組「新報道2001」で「選挙結果によるが、1強多弱だと緊張感がなく、慢心の政治を生む。自民党に対峙し、競争できる一大勢力をつくる再編は賛成だ」と述べていた。
野党を結集して、自民党に対抗できる勢力に育てる意向を示したもので、橋下氏が出馬して党勢が回復すれば、野党再編の主導権を握る可能性もあったが、「絵に描いた餅」に終わるかもしれない。産経ニュースでは次のように書いている。
橋下氏の国政進出で低迷する維新の党勢回復につなげ、前原誠司元外相ら民主党保守系と手を握り、将来的に新党結成-。中央政界ではそんなシナリオがささやかれていたが、「絵に描いた餅」になりかねない。
(【衆院選】遠のく野党再編…公明は安堵、橋下氏は影響力低下も - 産経ニュース 2014/11/23 21:51)
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