大相撲九州場所が先秋楽を迎えた11月23日、横綱の白鵬が、4場所連続32度目の優勝を果たし、大鵬の持つ史上最多の優勝回数に並んだ。白鵬は2015年1月11日に東京・国技館で初日を迎える初場所で、前人未到の33度目の優勝記録に挑むことになる。
実は白鵬という「しこ名」は、彼が敬愛する大鵬にあやかったものだった。白鵬はモンゴルで過ごした少年時代、大鵬が活躍していた頃の雑誌や、取組の映像などを見て育った。来日後も生前の大鵬にさまざまな助言を受け、恩師として慕っていたという。白鵬は2013年の記事で次のように書いていた。
私の「白鵬」という四股名は、そんな憧れの大鵬さんから「鵬」の字をいただいています。私が入門したとき、色が白かったこと、白星に恵まれてほしいとの思いから、師匠(宮城野親方)が付けてくれたのですが、実は大鵬さんと柏戸関が築いた「柏鵬(はくほう)時代」という呼称に由来しているのです。
(【月刊・白鵬】尊敬する大鵬さんからもらった心揺さぶるメッセージ - スポルティーバ 2013/02/17)
表彰式で目を閉じて涙を流した白鵬。今回の優勝で大鵬と並んだことについて、「恩返しができた」と話した。
白鵬は表彰式でのインタビューで「言葉にならない。自分にとっての『角界の父』である大鵬さんの偉大な記録に並んで約束を果たし、恩返しができたと思う。この優勝に恥じないよう今後も一生懸命頑張りたい」と喜びを語りました。
(白鵬が優勝 歴代最多に並ぶ - NHKニュース 2014/11/23 18:21)
また、日刊スポーツによると、白鵬は「15年前に(体重)62キロだった小さい少年がここまで来るということは誰も想像しなかったと思います。この国の魂と、相撲の神様が認めてくれたからこの結果があると思います」と述べ、相撲の才能を開花させた日本への思いを馳せたという。
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