ハフポストの英文記事から、最新の時事英語や知って得するキーフレーズをピックアップしてご紹介します。
執筆者:丸橋 勇
アメリカでは、11月の第4木曜日は、Thanksgiving Day、いわゆる感謝祭にあたります。その翌金曜日は、Black Friday(黒い金曜日)と呼ばれ、クリスマス商戦の始まりとされていますが、近年では感謝祭の夜からBlack Fridayの特売を始める店が増えています。しかし、ニューイングランド地方の3つの州ではそれができません。
【例文】
Black Friday Shoppers Can't Start On Thanksgiving In 3 States
[以下抜粋]
Black Friday is coming early this year to many retailers, which plan to open on Thanksgiving Day. But in three New England states, shoppers will have wait until midnight for door-buster deals.
So-called blue laws -- first drafted in the colonial era to push people to go to church on Sunday and holidays -- bar retailers in Massachusetts, Maine and Rhode Island from opening on Thanksgiving and Christmas.
<中略>
“We haven’t really been under pressure to change the laws here,” Hurst said Saturday. “Frankly, it wouldn’t be my cup of tea to go out on Thanksgiving night and shop. I’d rather watch football.”
【今週のポイント】
Black Friday
Black Fridayのほかに、インターネット販売が盛んになっている近年では、感謝祭の翌月曜日をCyber Mondayと呼ぶようになっています。この呼び名は、2005年にShop.orgが初めて使ったと言われております。
【その他のキーフレーズ】
midnight
単語として知っている人は多いと思いますが、使い方に注意していただきたいもの。夜の12時は、12 midnightと書き、正午を12 noonと書きます。決して、12 a.m. や12 p.m.と書いてはなりません。(最近、ネイティブスピーカーでもインターネット上でこのように書く人もいますが…)12 a.m.や12 p.m.と書くことは、-0や+0と書くようなもの。つまり、0は負の数でも正の数ではないので-0や+0と書きません。同様に12時は、午前でも午後ではないので、a.m.やp.m.がつきません。そもそも、a.m.はラテン語でante meridiem (“before midday” 「真昼の前」)で p.m.はpost meridiem (“after midday” 「真昼の後」)という意味であることから考えてみても、12時にa.m.やp.m.を付けることが間違っていることが明らかです。
door-buster deals
doorbuster dealsとも書きます。「ドアが壊れるほど多くの顧客が来店するバーゲンやセール」の意。マーケティングや販売戦略の一つ。
blue laws
「ブルーロー」。植民地時代に、ピューリタン(清教徒)植民地でできた法律で、主に戒律を厳格に守るために作られたもの。酒類の販売を制限したりする法律が含まれています。今では、ほとんどのblue lawは廃止されているが、一部の州では残っているものがあります。
not my cup of tea
「私の好みではない」の意。
【今回の例文の仮訳】
ブラックフライデー、3州で感謝祭からの営業が禁止
今年は、感謝祭から開店してブラックフライデーを早めに始める予定の小売店は数多くある。しかし、ニューイングランド地方の3つの州では、大売り出しを期待している買い物客は夜中の12時まで待たなければならない。
安息日や休日に人が教会に行くように促すために、植民地時代に制定されたいわゆるブルーローが残るマサチューセッツ州とメーン州とロードアイランド州では、小売業者は感謝祭とクリスマスに営業することが禁じられている。
<中略>
「法律を変えるように圧力がかかっているわけではない。はっきり言って、感謝祭の夜に出かけて買い物をするのは、私の好みではない。家でアメリカンフットボールの放送の見る方が好きだ」。ハースト氏は土曜日にこう述べた。
執筆者
丸橋 勇(フリー通訳・翻訳業)
同時通訳者だった父親の関係で幼児期から10年間米国滞在。慶応義塾大学文学部。外資系企業等の勤務を経て、26歳で 独立し以来約30年間フリーの通訳・翻訳家として活躍。主な業務内容は、ビジネス系・技術系・学術系通訳及びドキュメントの翻訳。
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