サンゴ密猟、罰則強化の改正案成立 小笠原に中国船、依然70隻

2014年9月頃から、高い価格で取り引きされる、いわゆる宝石サンゴを密漁する中国漁船が多く確認されるようになった。
AFP時事 / JAPAN COAST GUARD

小笠原、伊豆両諸島周辺で外国によるサンゴ密猟に対応するため、密漁の罰金を大幅に増やす改正法が11月19日の参院本会議で可決、成立した。改正法は27日に公布され、12月7日に施行される。毎日新聞などが報じた。

2014年9月頃から、高い価格で取り引きされる、いわゆる宝石サンゴを密漁する中国漁船が多く確認されるようになった。この問題を巡り、違法操業で得られる利益に比べて罰金が低すぎるとして、改正案が、今の国会に議員立法で提出されていた。

改正されたのは、沿岸約370キロの排他的経済水域(EEZ)内で、外国人の無許可操業を取り締まる漁業主権法と、沿岸約22キロの領海内で外国人の漁業を禁じる外国人漁業規制法。外国人に対する罰則を強化することで、抑止効果を高める狙いがあるとみられる。

改正案では、▽日本の領海内で操業した場合の罰金を現在の400万円から3000万円に、▽排他的経済水域で無許可で操業した場合の罰金を現在の1000万円から3000万円に、それぞれ上限を引き上げるとともに、▽立ち入り検査に応じなかった場合の罰金の上限も現在の30万円から300万円に引き上げるとしています。

“サンゴ密漁”受け 罰則強化の改正法成立 NHKニュースより 2014/11/19 12:02)

NHKによると、海上保安庁によれば、小笠原諸島周辺で、13日に145隻の船を確認。16日に58隻となったものの、17日は、70隻に増加したという。18日には、EEZ内で、立ち入り検査に応じず、停船命令に従わなかったとして1隻を検挙、中国人船長を逮捕した。

中国政府は、日本政府からの対策強化の要請に応じ、漁船オーナーに帰港させるよう指示している

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