再び牙をむく時がやってきた。
66年間姿を消していた牙のあるシカの一種が最近になってアフガニスタン北部で研究者によって目撃されたと、野生動物保護協会(WCS)が10月31日に発表した。
カシミールジャコウジカは、アジアに広く生息するよく似た7種のシカのひとつで、生息地の破壊と、分泌物が珍重される「ジャコウ腺」を狙った密猟のために絶滅の危機にある。この種がアフガニスタンで目撃されるのは1948年以来のことだ。
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カシミールジャコウジカ(資料写真)
ワシントン・ポストによると、オスのジャコウジカだけが牙を持ち、繁殖期につがい相手をめぐって争う時に用いる。また、「ディスカバリーチャンネル」によると、がっしりした体格で、体高60cmほどだという。
WCSの調査隊は、このシカを5回目撃したという。同じ単独のオスが3回観察され、1回は大人のメスと若い個体が一緒に観察された。5回目の目撃では、メスが単独でみられたが、前回と同じ個体かどうかは判別できなかった。
調査隊は、シカは「見つけにくく」、カメラに収めることはできなかったとしている。
WCSアジアプログラム副代表のピーター・ザーラーは、ジャコウジカは「アフガニスタンの生きた宝のひとつ」だとし、早期に治安状況が落ち着いて、WCSと現地の提携団体がジャコウジカの保護に動くことを期待していると述べた。
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この記事はハフポストUS版に掲載された記事を翻訳したものです。
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