大阪・キタとミナミで客引きが激減 その理由とは

10月23日に6代目の「グリコ看板」がお披露目されたばかりだが、戎橋周辺で起こっている変化はそれだけではない。
Japan, Kinki Region, Osaka Prefecture, Osaka, Chuo Ward, View of Ebisu Bridge at Dotonbori. (Photo by: JTB Photo/UIG via Getty Images)
Japan, Kinki Region, Osaka Prefecture, Osaka, Chuo Ward, View of Ebisu Bridge at Dotonbori. (Photo by: JTB Photo/UIG via Getty Images)
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大阪・道頓堀の戎(えびす)橋。阪神タイガースが重要な勝利をあげた時などに若者がこの橋から道頓堀川へ飛び込むことでも知られている。10月23日に6代目の「グリコ看板」がお披露目されたばかりだが、戎橋周辺で起こっている変化はそれだけではない。通行人に声をかけ、ガールズバーや居酒屋へ誘う客引きの姿がめっきり減ってきているという。

大阪市は15日、「大阪市客引き行為適正化条例」に基づき、キタとミナミの繁華街を客引きの「禁止区域」とし、悪質な違反者には過料5万円を科す制度を27日にスタートさせると発表した。大阪府警も取り締まりを強化し、府警OBの指導員が10人が禁止区域を巡回している。客引きの減少は、違反した場合に名前を公表されることを恐れ、学生バイトが次々と辞めていることが影響しているという。朝日新聞デジタルが次のように報じている。

地元商店街の警備員も「客引きは半減している」という。市の指導員がいなくなった午後9時半~10時の間に戎橋の客引きを毎日数えている。9月は平均60人近くにのぼり、90人を超える日もあったが、10月は平均30人まで減った。(中略)

ミナミの飲食店から客引きを請け負っている飲食会社の役員の男性(53)は、「客引きのメンバーがそろわない」と頭を悩ませる。理由は、名前をさらされることを恐れての「なり手不足」だ。客引きの多くは大学生のアルバイト。「これで就職できなくなるのではと、9月から次々辞めていった」とこぼす。

大阪・ミナミ、客引き消える? 公表恐れ「なり手不足」:朝日新聞デジタル 2014/10/26 08:05)

客引き行為は、すでに風営法や大阪府の迷惑防止条例で規制されており、風俗店の客引きや、午前0時以降の客引きは禁止されている。大阪市はこの規制を強化し、業態を問わず全ての客引きを禁止対象とした。

毎日新聞によると、新たな制度は大阪の若手お笑い芸人の活動にも影響を与えている。禁止区域で通行人に声をかけ、漫才やコントのライブチケットを売り歩く行為についても規制の対象になるという。

芸能事務所に所属する男性芸人(22)は毎日昼ごろ、戎橋周辺で観光客や修学旅行生に軽妙な言い回しで声を掛け、ライブのチケットを売り歩いている。

ミナミの飲食店などで午後に3回、漫才やコントを披露する。チケット代は1回30分500円。毎回20人ほどの観客がいるが、自ら街に出て声をかけないと誰も来てくれない。ミナミでは同じように街でライブなどに勧誘する無名の若手芸人が少なくないという。

客引き:大阪キタとミナミ「一人もいない」 罰金導入直前 - 毎日新聞 2014/10/25 10:02)

男性は「お笑い文化の聖地であるミナミで活動に支障が出るのは寂しい」と漏らしたという。

■Twitterの声

Twitterでは大阪市の限られた地域以外でも規制をした方がいいのではないかという声もあがった。

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