岡山県教育委員会が、県内小中学生の児童・生徒がスマートフォン(スマホ)や携帯電話を利用する時間を午後9時までに制限するなどのルールを盛り込んだガイドラインの作成について協議していることが、10月23日、わかった。岡山県の担当者はハフポスト日本版の取材に対し、ルール化について「子供たちからみてもメリットになる」と話した。
担当者によると、現在協議されているのは、「午後9時以降はスマホ利用を制限し、保護者が預かる」、「ゲームも午後9時までに制限する」、「スマホとのつきあい方を考える場を学校が用意する」などの取り組みだ。これらを盛り込んだガイドラインを県が示し、実際の細かいルールはについては市町村の教育委員会や学校が定めることを考えているという。
ガイドライン作成の背景には、学力低下への懸念がある。2014年度全国学力・学習状況調査を県教委が分析したところ、スマホ等の所持率は小中学校ともに全国と比べてやや低いが、スマホを1日2時間以上使うと回答した中3生徒の割合は38.9%で、全国平均の35.4%よりも高かった。一方、家で学校の授業を復習しているとする生徒は39.8%で全国平均の50.4%よりも低く、家庭での学習時間に影響していると考えられるという。
これまで文部科学省では、小中学校への携帯電話持ち込みを原則禁止するよう各都道府県教育委員会に通知しているが、家庭内の使用時間制限までは踏み込んでいなかった。県の担当者はスマホ利用のルールをつくること、親だけでなく、子供にとってもメリットになると話す。
「『家庭でスマホ利用について考えましょう』とする呼びかけだけではなく、ルールも必要ではないかと考えました。保護者からも子供のスマホ利用への懸念が出ており、ルール化によって指導しやすくなるとの声があります。さらに、子供たちにもメリットになると考えます。ルールがあることを理由に、友達どうしでのやりとりを切り上げやすくなるという面もあるからです」
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