気候変動デモ、ニューヨークで30万人超 レオナルド・ディカプリオさんも参加

国連で行われる気候変動サミットを直前に控えた9月21日、ニューヨークで30万人以上の人々が世界的な気候変動の解決を求めるデモ行進に参加した。

国連で行われる気候変動サミットを直前に控えた9月21日、ニューヨークで30万人以上の人々が世界的な気候変動の解決を求めるデモ行進「ピープルズ・クライメイト・マーチ」に参加した。世界各国の首脳は、23日に国連気候変動サミットで環境活動に関して議論する。

イベント主催者の速報によると、今回行われた気候変動対策を求めるデモ行進は過去最大で、2013年にワシントンD.C.で行われた「フォワード・オン・クライメイト」(気候変動対策を前進させよう)集会よりも規模がはるかに上回るという。

気候変動に取り組む国連平和大使に任命された俳優のレオナルド・ディカプリオさん、気候変動防止活動を行う「350.org」設立者、『自然の終焉』などの著者であるビル・マッキベンさん、霊長類行動学者のジェーン・グドールさん、インドの哲学者で環境活動家のヴァンダナ・シヴァさんをはじめとした有名な環境保護主義者らが、上院議員のシェルドン・ホワイトハウス氏 (民主党、ロードアイランド州)、バーニー・サンダース氏 (無所属、バーモント州)、 チャールズ・シューマー氏 (民主党、ニューヨーク州)と並んでデモ行進をした。潘基文国連事務総長、アル・ゴア元副大統領も参加した。デモ行進の際には、550台以上のバスも人々を乗せて走った。

デモは、アメリカのバラク・オバマ大統領をはじめとする世界120カ国の首脳が23日にニューヨークの国連本部で開催される「気候変動サミット」に合わせて行われた。国連では増え続けるCO2の対策が議論される予定だ。

大統領顧問のジョン・ポデスタ氏は18日、「アメリカは気候変動対策をリードしていることを世界に示し、他国の首脳に積極的に取り組むよう呼びかける」ことを約束した、と述べた。最近の研究では、2013年に世界全体で大気中に排出された炭酸ガスが過去最大となったことが明らかになっている。主にアメリカ、中国、インドから排出されたものだ。中国とインドの首脳らは9月初め、23日のサミットには出席しないと表明し、代わりに中国の張高麗副首相とインドのプラカシ・ジャバデカール環境相が特使として派遣される。

デモ行進は21日午前11:30頃、ニューヨークのセントラルパーク近くのコロンバスサークルで始まった。一時期行進は4マイル (約6キロ)以上にも及んだ。デモ行進に参加した人たちは、母なる地球そのものから恐竜に至るまで、現在の化石燃料を作り出しているモチーフにした横断幕や標識を掲げた。

日曜日の気候変動対策デモ行進でニューヨークの6番街を進むデモ行進者ら。

「今日、私が行進しているのは、もっと明るい未来を見たいからです。我々は自分自身を破壊してきました。我々は、自分の健康を害してきました。私がここにいるのは、この国の政治家達が我々の期待を裏切ったからです」と、スタンレー・スターギルさんは行進前の記者会見で語った。スターギルさんは、ケンタッキー州出身の引退した炭坑作業員で、現在黒肺塵症に苦しんでいる。「我々は自分たちの明るい未来を一緒に築くことができることを知っています」。

1500以上のグループが行進前にセントラル・パーク・ウエストを埋めつくした。科学者の団体、宗教組織をはじめ、さまざまなグループが参加している。5万人以上の学生も自分たちの将来を懸念して参加していた。一方、彼らの祖父母にあたる年齢の人たちも、自分たちが残したものへの懸念から参加していた。

「我々は今行動する必要があります。我々には大気は1つしかありません。マーシャル諸島の我々には、『ふるさと』と呼べる土地は1つしかありません」。マーシャル諸島から来た若い母親キャシー・ジェトニル・キジネールさんは行進前にそう語った。「我々はどこへも移りたくないし、またその必要もないのです」。

English Translated by Gengo

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