[エディンバラ 19日 ロイター] - 18日に実施されたスコットランド独立の是非を問う住民投票では、反対票が50%を上回り、独立が否決された。
スコットランドの独立賛成派のリーダーであるサモンド・スコットランド民族党党首は敗北を認めた。
サモンド党首は支持者を前に「スコットランドの人々は現時点で独立をしない決定をした。それを受け入れる」と述べた。
その上で、英国への残留が決定した場合にスコットランドの権限を拡大するという約束について「迅速に履行されることを期待している」と語った。
スコットランド民族党の副党首を務めるスタージョン行政府副首相は、独立が僅差で実現せず失望したと表明。BBCテレビとのインタビューで「スコットランドの多くの住民と同様、私は独立支持キャンペーンに心血を注いできた。ほんの少しのところで独立が実現せず、本当に失望している」と述べた。
キャメロン英首相は、独立が否決されたことを受け、独立反対派リーダーのアリスター・ダーリング氏に祝意を示した。
独立支持派は最大都市グラスゴーなどで優勢となったが、他の選挙区で十分な票を得られなかった。
今回の住民投票では、有権者の97%に相当する428万人が投票手続き登録を行った。投票率は過去最高となった。
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スコットランドへの権限移譲法案、来年1月までに公表へ
[ロンドン 19日 ロイター] - キャメロン英首相は19日、住民投票でスコットランドの英国残留が決まったことについて、イングランドを含む英国全体にとってバランスのとれた合意につながる結果との認識を示し、スコットランドへの権限移譲に関する法案を来年1月までに公表すると述べた。
首相は記者団に対し「われわれは良く考えた上で達した、スコットランドの人々の意思を聞いた」と指摘。その上で「スコットランドが税や支出、福祉に関する自らの問題をスコットランドの議会で独自に採決するようになるのと同様、ウェールズ、北アイルランドだけでなく、イングランドもこれらの問題について採決できるようになるべきだ」と述べた。
これに先立ち、首相はツイッター上で、スコットランドへの権限移譲をめぐる協議にスコットランド民族党(SNP)が参加すると明らかにした。