ファレル・ウィリアムスのヒット曲「Happy」へのトリビュート動画を2014年5月にネット投稿して逮捕された(日本語版記事)イランの若者グループに、このほど刑が宣告された。
男性3人と、ヒジャブ(女性の頭髪を隠す布)を着用していない女性3人は、イランの首都テヘランのさまざまな場所でHappyにあわせて踊り、撮影した動画をYouTubeに投稿。「公共における品位」を傷つけた罪で逮捕された(以下の画像は、動画からとられたもの)。
現地時間9月17日、若者グループに対して、6人全員に「6カ月の収監とむち打ち91回」という判決が下ったと発表された。また、動画を制作したディレクターは、1年の収監とむち打ちの刑を言い渡された。
若者たちの弁護士を務めるファルシード・ロフガラン氏は、イランの英語サイト「Iran Wire」で「幸い、すべての刑に執行猶予がついた」と語っている。
彼らの逮捕は、国際的な非難を招いた。ファレル・ウィリアムスはTwitterで、「彼らが幸せを広げようとして逮捕されたことは、悲しいという言葉では言い表せない」とツイートした。
また、多数の批判者たちが、ハッシュタグ「#FreeHappyIranians」を付けて、問題の動画を再投稿した。さらに、イランのハサン・ロウハニ大統領までもが、逮捕を非難する陣営に加わったようだ。
大統領の補佐官らが管理する「ハサン・ロウハニ」名のTwitterアカウントが6月29日付けで、「幸福は国民の権利だ。喜びによって引き起こされる行動について、あまりに厳しすぎることがあってはならない」とツイートしたのだ(以下のツイート)。
ロウハニ大統領のこのツイートは、同氏が2013年6月26日に行った演説を引用したもののようだ(大統領の任期開始は8月)。同氏はその演説のなかで、イランの「道徳警察」が強いている制限の一部緩和の検討をほのめかし、「幸福は国民の権利だ」と語っていた。
ロウハニ大統領(ファレル・ウィリアムスと同じ茶色の帽子をかぶっているのは画像加工)
1979年のイラン革命以来、イランの女性は、イスラム法で強制されているヒジャブを身に着けなければならない。着用しないと、罰金、収監、むち打ちなどの刑に処されるおそれがある。
[Sara C Nelson(English) 日本語版:緒方亮/ガリレオ]
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