アメリカ映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは8月28日、アニメ映画監督の宮崎駿氏(73)に、卓越した業績を残した世界の映画人に贈られるアカデミー名誉賞を授与すると発表した。映画界への長年の貢献をたたえる同賞を日本人が受賞するのは1990年の黒沢明監督以来24年ぶり2人目。時事ドットコムなどが報じた。
宮崎監督は2003年に「千と千尋の神隠し」でアカデミー賞長編アニメ賞を受賞。06年の「ハウルの動く城」に続き、今年のアカデミー賞でも「風立ちぬ」で3度目のノミネートを果たした。宮崎監督は昨年9月に長編アニメ制作からの引退を表明した。
名誉賞は1929年のアカデミー賞創設時に「特別賞」の名称でスタート。その後、名称や性格が変化しており、特定の外国語映画作品を表彰していた50年代に黒沢明監督の「羅生門」、衣笠貞之助監督の「地獄門」、稲垣浩監督の「宮本武蔵」が受賞した。現在は生涯の功績に対して個人を表彰している。
(時事ドットコム「宮崎監督にアカデミー名誉賞=日本人2人目の快挙-米」より 2014/08/29 06:57)
同アカデミーは、宮崎さんについて、「風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」などの作品が日本で絶大な支持を得たとし、1990年代後半に「もののけ姫」で国際的に有名になったと紹介した。
宮崎さんのほかに名誉賞を受賞するのは、フランスの脚本家、ジャンクロード・カリエールさん(82)と、アイルランド出身の女優、モーリン・オハラさん(94)。
アカデミー名誉賞の受賞について、宮崎さんは「リタイアした人間に賞なんかいらないのにと本当はおもっています。でも光栄です。名誉なことだと思います。鈴木(敏夫=スタジオジブリプロデューサー)さんとラセター氏(米映像制作会社ピクサーのチーフクリエーティブオフィサー)が怖いので、行ってまいります」というコメントを出した。
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