防衛省沖縄防衛局は8月14日朝、アメリカ軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設先の名護市辺野古沿岸部の埋め立てに向け、海上にブイ(浮標)を設置して立ち入り禁止区域を明示する作業を始めた。16日にも同区域内で海底ボーリング調査に着手する。これに対して、移設反対派の市民団体はカヌーを海に出すなどして抗議した。時事ドットコムなどが報じた。
沖縄防衛局は近く海底地質ボーリング調査を始める予定で、反対派による抗議活動が激化するとみられる。
埋め立て予定地に隣接する米軍キャンプ・シュワブから器材が運び出され、作業員がブイを海中に投げ込み、ロープでつないだフロートを海面に浮かべた。反対派は沖合に船を出し、海上から工事中止を訴えた。
(時事ドットコム「辺野古沖合にブイ設置=近く海底ボーリング調査着手-沖縄防衛局」より 2014/08/14 09:30)
現場は、反対派を作業海域に立ち入らせないようとする海上保安庁の巡視船なども集まり、騒然とした。
米軍普天間飛行場の移設に向け、キャンプ・シュワブ沿岸から埋め立て工事海域を明示するフロートを運び出す作業員ら=14日午前、沖縄県名護市辺野古
今回のブイの設置は、調査を前に関係者以外の立ち入りを禁止する水域を明確に示すためのもの。政府がボーリング調査に向けた作業に着手するのは10年ぶりとなる。
今回、政府は調査に先立って、先月2日に関係者以外の立ち入りを禁止する「制限水域」を設定していて、ブイは、いわば海上での線引きをするためのものです。
制限水域に無断で入った場合、日米地位協定に伴う刑事特別法で検挙の対象になり、海上保安本部の巡視船やゴムボートがブイの周辺で警戒に当たっています。
(NHKニュース「基地移設計画 辺野古沖でブイ設置開始」より 2014/08/14 07:46)
防衛省はブイやフロート(浮具)の設置が終わり次第、ボーリング調査に着手する方針だ。11月末までに海底の地質などを調べ、年度内にも本格的な埋め立て工事に入ることをめざすという。
ただし、県外移設を求める地元世論は根強く、辺野古移設反対派と防衛省側の衝突が懸念されている。
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