アルゼンチン政府は、債務の返済が債権者であるアメリカのヘッジファンドに対して7月30日までの期限に履行できない状態となり、31日にデフォルト(債務不履行)状態に陥った。朝日新聞デジタルなどが報じた。
アルゼンチンは2001年にも1000億ドル(約10兆円)の債務が返済できずにデフォルトに陥ったことがあり、13年ぶりの事態となった。
アルゼンチン政府とヘッジファンドの債権者は、期限ぎりぎりの交渉を続けていたが、30日、アルゼンチンのキシロフ経済財務相が交渉の決裂を発表した。
格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズは、アルゼンチン国債の外貨建て国債の一部がデフォルトとなる「選択的デフォルト」(SD)に引き下げると発表した。
今回は当時と違い、目先の支払い能力はあるのに手続き上支払いが滞った形式的な債務不履行とみなされた。アルゼンチンは国外でお金を市場から調達できない状況が続いており、世界市場への影響は限定的とみられている。
(朝日新聞デジタル「アルゼンチン国債が「債務不履行」 ファンドと協議決裂」より 2014/7/31 11:52)
協議はアメリカの連邦地裁が指名した調停人ダニエル・ボラック氏が仲介して続けられていたが、不調に終わった。
協議を仲裁してきた弁護士は30日、「両者は合意に至らなかった。非常に残念な結果で、アルゼンチン国民にとっても大きな不利益だ」という声明を発表しました。
(NHK WEB「アルゼンチン国債格下げ 一部債務不履行」より 2014/7/31 06:37)
一方、アルゼンチンのカピタニチ内閣官房長官は31日、まだデフォルト状態に陥っていないという認識を示している。
債務再編に応じた債権者は、利払いを禁じた米裁判所に対し、資金を要求すべきとの考えを示した。米連邦地裁が調停人に指名したダニエル・ポラック氏について、同長官は「無能者」と批判した。
(ロイター「アルゼンチン、債務不履行に陥っていない=官房長官」より 2014/7/31 20:49)
【関連記事】
関連記事