ニホンウナギの代替品として中国経由で大量に輸入されているヨーロッパウナギについて、中国政府当局は2015年2月以降、輸出を認めないとの意向を日本国内の業界関係者に伝えていることがわかった。ワシントン条約で取引の規制対象となったことが影響したとみられる。MSN産経ニュースが報じた。
ヨーロッパウナギは国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定、ワシントン条約の取引規制対象種となっている。許可証があれば輸出は可能だが2010年末以降、欧州連合(EU)が輸出を禁止している。
中国にはEUの輸出禁止前にフランスから稚魚のシラスウナギが大量に輸出され、養殖したウナギが「合法的な製品」として日本に再輸出されている。ところが来年1月中には過去に輸入したウナギが全て出荷され、それ以降の輸出はなくなるという。
(MSN産経ニュース『中国経由の「欧州ウナギ」輸入中止へ 来年2月以降、品薄加速か』より 2014/07/28 11:10)
日本では、外来種ウナギが大量に輸入されている。国際的に取引が規制されているヨーロッパウナギがフランスから中国経由で7万7800kg輸入されたほか、フィリピン政府が輸出を禁止している「シラスウナギ」と呼ばれるウナギの稚魚も1949kg輸入されていることが、報じられた。
大手スーパーマーケットでも、ヨーロッパウナギを売っているのに「アメリカウナギを販売している」していたり、またその逆が行われたりするなど、何らかの理由で販売している商品のウナギの種類を誤認している状況がある。
水産庁は年内にも養殖業者に対し、届け出を義務づけ、養殖の実態把握など規制に乗り出すとしている。
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